先生と私【3年A組】#4

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さ『最後は坪井先生』

海『ある意味、そいつが本命だろうな』

逢『そうなの?
うちの水泳部を強豪校にした立役者でしょ?』

瀬『水泳部に聞いた方が早いんじゃない?』

○『まぁ…性格は厳しいかな』

花『…うん…坪井先生が怖くて辞めた子は結構居ると思うわ』




そう話す熊沢さんの目線は水越さんに向いてた。
……確か…水越さんは水泳部だ。
いや、『だった』のか。




唯『そう言えば涼音も水泳部だったね』

涼『っ!?
……うん…2年の夏までね
私は坪井のせいで辞めた
思い出すだけでも反吐が出る』

愛『えっ…そこまで?
理由は?』

涼『蓮と付き合ってる事がバレたの』

『……水泳部って恋愛禁止?』

○『禁止じゃないよ』

『それが理由じゃないんじゃ…』

涼『そうだよ、関係ないはずなのに坪井は部員の前で私達の写真をばらまいて"お前何かいらない"って』

唯『それって好きだった教え子に男が出来たから手のひら返したって事?
最低じゃん』

涼『きっと澪奈の事もそういう目で見てたんだよ
でも、脈無しだからフェイク動画で排除しようと…』

『……』

○『証拠はないだろう』

花『そうだよ
澪奈はちゃんと先生の期待に応えてたし』

涼『私は応えてなかったって言いたいの!?』

花『そういう訳じゃないけど…』

涼『期待すらされなかったヤツが偉そうな事言わないでよ!!』

花『はぁ!?』

涼『っ……私がどんな思いで辞めたかなんて知らない癖に…』



涙を浮かべた水越さんはは教室に居ずらくなって出て行ってしまった。
その水越さんを熊沢さんが追いかけようとするが…



花『ちょっと待って!!』

○『待て花恋、落ち着け』




○がそれを止めた。
水越さんが水泳部を辞めたのは坪井先生が原因なのは間違いないけど…
そもそも中尾くんと付き合ってたってだけで辞めさせる人ではない。
1年の時から接してきて、坪井先生の事はそれなりに知ってるつもりだ。
厳しいけど、生徒のことを考えていて…
不器用で…。




…………不器用で…?
………私…坪井先生に相談されたことなかったっけ?




香『どうすんの?
涼音の事もそうだけど、犯人は坪井なの?』

甲『これだけの事が揃ってる限りそうだろうな』

さ『……取りあえず、坪井先生も〇って事で…いいかな?』

唯『〇ってより確実に何重にも〇でしょう
渡海、坪井の所は何重にもして〇にしておいて』

『……了解』



諏訪さんの言う通りに坪井先生の上に何重にも丸を書いた…けど…私の心境はモヤモヤとしていた。

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