先生と私【3年A組】#4

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香『あ、おかえり!!』

『ただいま』

未『あ、春〜』

さ『春瑚ちゃん、こっちにおいで』

『うん』




呼ばれてさくらと未来の間に座ると
さくらが抱きついてくる。
可愛い…。




香『さくらさ〜、春に甘え過ぎじゃない?』

さ『春瑚ちゃん見てると抱きつきたくなるんだよ』

未『それはちょっと分かる』

華『うん』

『抱き心地よくないと思うけどね』

未『サイズ感がね……こう…ジャストフィット?』

『そう?』

華『にしても、春瑚ちゃんめちゃくちゃ眠そう』

『シャワーとか浴びて身体温かくなると
急激に眠くなるんだよ…
何せ、久々のシャワーだったし…』

香『じゃあ教室戻ろっか
春の体調の事もあるし、早く寝よ』

さ『そうだね
春瑚ちゃん、立てる?』

『立てるよ笑』




さくらに手を引かれながら教室に戻ると
香帆と未来にブランケットを掛けられる。




未『よし、春
私が膝枕してあげるから、横になって寝な』

『え、いや……悪いよ』

未『いいから寝る!!』

『………はい』




未来の剣幕に押されてそのまま寝転ばせてもらう。
するとふわりと頭を撫でられて
その気持ちよさからすぐウトウトしてしまう。




*



*





*



*Miku Kawai side*


未『ん、寝たね』

香『ねぇ……あのさ…死ぬなんて本当なのかな…』

華『……わかんない』




卒業までもつか分からない。
そう聞いた時…頭が真っ白になった。
春に何かされた訳でも無いのに
周りに流されて…一緒になっていじめてた私が言うことじゃないけど…。
卒業前のこんな時に…春とこうやって向き合うことが出来て…優しく笑って話をしてくれる春を見て…
ここから出たらみんなで思い出作ろうなんて…
呑気な事考えていた…。




未『………あーあ…本当に…何やってたんだろう…』

香『未来……』

未『ここから出たらさ…今までの分春と思い出作ろうなんて呑気な事考えてた…
なのに……もうすぐ死ぬなんて…そんなの…』

華『………っ……ぐすっ…』

香『っ…………やめてよ……
泣かれたら……私まで……』

未『こうやって…春に触れて…
春がちゃんと生きてるって実感したいんだと思う…
呼吸とか…鼓動とか…抱きしめてそれを感じるのが…安心するから…』

さ『………っ』




どうか神様…。
春を……連れていかないで…。
まだ私達…春に何もしてあげられてないから…。

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