先生と私【3年A組】#4

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○『里見達はどこにいるんですか?』

涼『蓮は?蓮はどこ?』




○と水越さんの言葉に他のみんなも声を上げる。
周りには里見くんや結城さんや堀部さんの居場所を聞くために私と先生を囲むようにみんなが立った。
私は目の前の先生の目を見つめると
心配するなとでも言うように優しく笑った。




柊『分かった
全てを打ち明けよう
里見達は…
…………………あ"っ…』




えっ?
先生が苦しそうに呻くと
私の両腕をきつく握りしめた。




『いっ………先生?』

柊『あ"ぁ…っ!!』






スローモーションに見えた。
一際苦しそうに先生が叫ぶと






そのまま私の方に倒れてきた。





『え………待ってよ……先生…先生!?』




いくら揺すっても、呼びかけても
先生は目を開けなくて…
私の目からはまたポタポタと涙が零れる。
零れた涙は先生の顔や、服に落ちていく。




『待ってよ……ねぇ、先生……先生ってば!!』




自分のブレザーを脱ぎ、丸めて先生の頭の下に置いて寝かせると
教卓に置いた先生の上着とかを見るけど薬は持っていない。
となると準備室…。
私は1人美術室に向かい、準備室の前に立つ。
先生はこのドアノブに触らせようとしなかった。
仕掛けをするとしたら…電気?とか…
私は一つ息を吐きドアノブを握る。
すると鋭い痛みが走ったけど手は離さなかった。
そしてそのまま準備室に入る。
デスクにある薬の瓶を掴むと
そのまま準備室を出た。
準備室から出ると、他のクラスメイト達が勢ぞろいしていた。
私はその隙間を縫って先生の所へ行こうとするが
光永くんと兵頭くんに掴まれてしまう。




『……………何?邪魔』

光『お前今出てきたよな
じゃあこの扉は開くってことだよな』

『そうなんじゃない?』

○『!!春、右手赤くなってる!!
まさか無理矢理開けたの!?』

『………っていうか、邪魔
今それどころじゃない』

兵『何言ってんだ
アイツが倒れた今、ここから抜け出すチャンスなんだよ!!!!!』

『…………揃いも揃ってバカだなぁ
ここまで来たらさ…人質にしてまでここに閉じ込める理由があるって考えないわけ?』

兵『そんなの俺達には関係ない!!
ぶっきーの人形は勝手に従ってればいいだろ!!』

『…………勝手にして
私、用があるから
邪魔する気なら…アンタら殺してでも行く』

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