先生と私【3年A組】#4

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*Ken Sunaga side*


須『なぁ、ぶっきー』

柊『何だ?』

須『…渡海に告ってきてもいいか?』

柊『……あぁ…行ってこい…』

須『ふっ…いいのかよ…
俺がかっさらっても…』

柊『……奪えるもんなら奪ってみろ
でも…そんな簡単に奪われるつもりもないけどな』



…わかってる
渡海とぶっきーに入る隙がないことくらい…。
準備室から下に降りて、渡海がシャワー室から戻ってくるのを待つ。
手元のスマホの電源を入れると
初めて渡海と話した時に撮った渡海の絵。
こんなにも女々しくずっと好きでいたなんてなぁ…
それくらい…特別だった…。




『…須永くん?』

須『…よっ
……あのさ…今言う事じゃないけどさ
でも早く言わねーと諦めらんねーからさ…』

『?』

須『……好きだ』

『っ!!』

須『ずっと好きだった
でも…その癖に俺は最低なことをした…
お前を助けようとしなかった…』

『……あのね…あの時…須永くんに絵を褒められたこと…
凄く嬉しかった…
あの後すぐに須永くんと一緒の所を撮られた写真貰って…
須永くんが私に話しかけてきてくれたことが…怖かった…
また…誰かが私のせいで傷つくことも…何もかもが…
だから…無視もした…し…冷たいこと言ったりした…
本当は…もっと話したかったよ…
絵を見て…喜んでくれたの…先生と澪奈以外は…
須永くんが初めてだったから…』




その言葉を聞いて嬉しい反面
1つの疑問が浮かぶ。
あれだけ親しげにしていた真壁に絵を見せたことないのか?





須『…真壁には絵見せてないのかよ…』

『○?
○はね…んー…自分から見せたことなんてない…
表彰された絵は見てたかもしれないけどね…
文字でおめでとうとか、凄いねっていうのしか聞いてない…
私の絵を見て純粋に凄いって笑ってくれたの
先生と澪奈と…須永くんなの…』

須『……そっか…』

『でも…私は…先生が好き…
誰に反対されても…先生とじゃなきゃ…生きていけない…』

須『…知ってる
あんなん見せられたら諦めるしかねーじゃん?』

『……』

須『んな顔すんなって…
言っただろ…俺はお前が笑ってる方が好きだって』

『ん……
須永くん……こんな私を好きになってくれて…ありがとう…』

須『こんなとか言うな…
お前だから…春瑚だから好きになったんだよ…』

『!!
……賢くん…ありがとう…』

須『これからは友達な?』

『うん…』



やっぱり、春瑚には笑顔が似合うよ…。
どうかこの笑顔が二度と消えませんように…。

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