先生と私【3年A組】#4

・ ページ27

『っ……うぅ………うぐっ…』

柊『春!!
おい、春!!』




全員を教室に戻し
俺と春は準備室に残るが
その途端春が胸を抑えて苦しみ出したのだ。




『っ………まだ……ダメ…っ……死ね…ないの…
身体…もって…』

柊『待ってろ
薬持ってくるから』

『ぅぅぅぅ』

柊『ほら、口開けろ』

『んぐ……』

柊『水は自分で飲めるか?』

『はっ……はっ……はっ……へーき……((ｺﾞｸｺﾞｸ…
っはぁ………』

柊『春……』

『………先生が倒れた時、私もこんな気持ちだったんだからね…
私から先生を連れていかないで…って…』

柊『っ……ごめんな…』




するとモニターからみんなの声が聞こえてくる。
花岡さん達かな?
先生がモニタ前の椅子に座ると
私を膝の上に座るよう促される。
若干躊躇いながらも座ると
すぐさま後ろからぎゅぅっと抱きしめられた。





沙『正直さ、渡海がいいって言ってるなら
そんな顔しない方がいいんじゃないの』

凛『うん
っていうか、それも優しさじゃない?』

香『沙良も凛もさ…それ…今まで自分がやってきた事とか
分かってて言ってる?』

沙『じゃあ、どうしろって言うの!?
本人が思い出したくないこと無理矢理聞いて!!』

未『…私は知るべきだと思う
春の過去とちゃんと向き合って…
自分のしてきた事を…もう繰り返さないように…』

華『……うん、私達が…泣いちゃダメだよね…
分かってるのに…な…』

唯『……』

愛『唯月?』

唯『……私さ…正臣が強 姦とかしてたなんて…知らなかった…
っ…あぁ…もう……アイツに何言えばいいのかわかんない…』

愛『…渡海に?』

唯『……そう』

愛『…私も……何か…どうしたらいいのかわかんない…』

さ『…春瑚ちゃんは…みんなにそんな顔してほしくないって言ってた
だから、また明日からは…普通にしてようよ…』







『…あんな顔させるくらいなら…私はみんなに話さなくていいかもって思ってた…
でも……向き合おうとしてくれてるんだよね…』

柊『ああ』

『……死ぬ前に見れてよかった』

柊『お前は死なない』

『………先生も死なないよ…』

柊『………死にたくないな』

『うん……死にたくない…』




先生と離れたくないのは勿論だけど
クラスのみんなとも…
沢山話せたらいいなって…そう思ってるから…
だから…まだ死にたくないな…。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す