無「十三話。」 ページ14
無惨って意外と気を使えるとこあるよねー。
『んーっ!美味しい!』
無「今回のグルメ番組もそんな風に食べろよ。前にその笑顔で周りからは大好評食べた料理の店は今でも大人気なんだからな。」
『大丈夫!食べ物は全部美味しいから!』
鏡越しに無惨に笑えば何故か鼻で笑われた。
首を傾げれば無惨が自分の右ほっぺをツンツンとするからあたしも自分の右ほっぺに触れたらドーナツのカスがあたしのほっぺにくっついていた。
無「ふっ。相変わらずダメだな。」
『んーっ。だって美味しいから。』
無「…きっと学校では真顔で食べてるんだろ。」
『うん。料理たちには可哀想だけど…。』
善「そんな真顔で言っても全く美味しそうに見えないよぉ?」
善逸にさっき言われた言葉を思い出してあたしはドーナツを食べるのを止める。
善逸と一緒に楽しくスイーツを食べたい。
でも…そんなこと叶うはずはない。
きっとそんなことができるときにはもう善逸にバレて嫌われてるはずだから。
『さっきも言われたよ…。』
無「大好きな幼馴染にか?」
『変な言い方しないで。』
無「事実だろう?その幼馴染だけじゃないか。Aが好きになったのは。」
車を運転しながら言う無惨にあたしはスマホの画面を見つめた。
スマホには時間が表示されてる下には、昔に無理やり取られた善逸とあたしの写真。
他にもたくさん勝手に取られた写真がたくさんある。
無「Aの幼馴染だ。おまえの本当の姿を知ったって嫌われてるわけないだろ。それに長年の片思いも実るんじゃないか?」
『それは”絶対”ない。』
ありえない。本当にそれだけは。
あたしはドーナツを一口食べたら窓の外を見つめた。
『それは…”絶対”に。』
無「………。」
バコッ!
『いったぁ!!』
無「今日のスケジュールだ。」
そんな大事なもの、あたしの頭に投げつけるんじゃねぇ。
鏡越しに無惨を睨みながらスケジュールが書かれているページを開く。
『…嫌がらせか?』
無「なにがだ。」
『昨日より仕事の量が増えてる。』
無「当たり前だろ。今でも大人気だがさらに人気は広がってきてるんだぞ。俺が見込んだだけはある。」
『軽めに自分を褒めるな!明日も学校なのにっ!』
無「逆に学校を普通にいけてるように俺がスケジュールを組んでる事が奇跡だと思え。」
『鬼っ!』
その瞬間、車が急停止する。
おかげで顔面が座席にぶつかった。
痛い。でもドーナツは無事だ。
31人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
絵宙(えそら) - え、マジかここで終わるんですか。まだ続きがあるのかと、恋実って正体バレたりと…いや面白いから良いんですがでも面白いからこそ続けて欲しいなと………ごめんなさい、ミシェルさん (2020年3月26日 0時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
木苺(プロフ) - 冨岡さんの冨が殆ど全部間違ってる気が、、、 (2020年3月20日 21時) (レス) id: 89ac41ad4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミシェル | 作成日時:2020年1月13日 17時