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シャンデリアはものすごい勢いで真下にいるユウ目掛けて降ってくる。
走って逃げようにもユウの速さでは到底間に合わない。
思わず目をつむった。
「世話の焼けるやつだな、ったくよぉ」
「っえ」
光のような速さで誰かに抱えられ、ユウ達は部屋の外のバルコニーへと着地した。
後ろでは大きな音を立ててシャンデリアが部屋に落下し、破片が部屋中に飛び散っていた。
あと少し遅れていたら…と考えるとゾッとする。
「危なかったな、お前」
そうだ、この人がいなかったら僕は今頃シャンデリアの下敷きになっていたんだ。
ユウはバルコニーの床へと降ろされる。
そしてひとまずお礼を言おうと助けてくれた者の顔に視線を移す。
「？！」
驚くことに、ユウを掴んでいたのは骸骨…スケルトンだった。
しかしその次にユウは「あれ？」と変な違和感を抱いた。
「…ランスお兄ちゃん…？」
この骸骨が着ている服が、ランスと一緒なのだ。
三年前に行方不明になってしまったあのランスと。
「は？なんでお前俺の名前を……」
眼窩の中に浮かぶ小さな白い光がユウの方に向く。
しばらくユウを見つめると、小刻みに白い光が揺れだした。
「ユウ、なのか、お前…」
ランスは安心と恐怖が入り混じったような、複雑な表情を浮かべた。
「…どうしてここにいるんだよ」
「...それは…」
「なぁ、なんでだよ……お前も…死んじまったのか…？」
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作者名：あまちゃん | 作成日時：2023年4月9日 22時
