検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:2,570 hit

ページ18

まだ弟を見つけられていないにも関わらず、自分が死んでしまったのかもしれないという現状にユウはパニックになった。




「落ち着いて、大丈夫だよ。稀に死んで居なくても生者がこっちに来ることがあるんだ。君のようにね」




「...生きてるの...?」




「うん、嘘じゃないよ。でも、生きてるとしても、意識が無いとか死に際とかそんなの」




「...」




自分は生きていたという事実に胸を撫で下ろすも、自分が元の世界で何があったのか、どうしてそのような状況になってしまったのか思い出せなかった。




「でも、なんで君は僕が生きてるって分かるの?」




「...君から心臓の音が聞こえるからだよ」




「心臓の音……」




ユウは自分の心臓がある辺りに手をそっと置いてみる。確かに心臓の鼓動は感じられる。




しかし、今にも止まりそうなほど弱々しい音だ。




ユウは目をぎゅっと瞑る。




「オムライス冷めるよ」




「え?」




目を開けるとローリーの前には空っぽのお皿。そして、ニコニコしながらこちらを見るローリーがいた。




「あー!!ごめんなさい!」




急いで口の中にかき込む。




「ふふっ、ゆっくりでいいのに」

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , ファンタジー , オリジナル作品   
作品ジャンル:ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年4月9日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。