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『わぁ、すご……時代劇みたい』
「あら、珍しいですか？」
『はい、とても』
部屋を出て、木造の長い廊下をひたすら歩き＿
案内されてやって来たのは今どき珍しい茅葺き屋根の建物。
聞けば、"庵"というらしい。
テレビや漫画でしか見たことが無いような景色に驚いたのも束の間＿
その中に入って、私は更に衝撃を受ける事となる。
「お待ちしておりましたぞ、天女様」
開いた襖の向こうで頭を下げていたのは、白髪のおかっぱ頭に派手めな和装をしたおじいさんだった。
そしてその隣……何故だかよく分からないけれど、狸か犬か、動物も座っている。
この派手なおじいさんが、学園長先生？
それじゃあ、あの座っている動物はペットか何かなのだろうか。
なんだか、お利口すぎる気もするけど……
あまりに現実離れした光景に、私はどこかむしろ冷静になっていく自分がいるのを感じた。
少しの間を置いて、おじいさんはゆったりとした語り口で話し始める。
「ワシはこの忍術学園の学園長、大川平次渦正と申します」
『は、はあ……』
おおかわ、へいじうずまさ……
早口言葉みたいだな、なんて心の中で呟いた。
御老人にしてもかなり古い名前だけれど、一体この人はいくつなんだろうか。
『こちらこそ、はじめまして……月原Aと申します』
どうすればいいのか分からないので、見様見真似で自分も頭を下げてみた。
見ず知らずの怪しいおじいさんに本名を教えるのもどうかとは思うけれど、今は致し方ない。
「！」
何が意外だったのだろうか、拍子抜けしたような表情を浮かべる大川さん……いや、学園長先生。
けれど、すぐにごほんと咳払いをして、口を開く。
「先程は学園の者が手荒な真似をしてしまったようで……ご無礼をお許し頂きたい」
再び首を垂れる学園長先生に、私ははっと息を呑んだ。
確かめるように、いつのまにかガーゼが貼られた頬の傷に触れる。
……そうだ。
この人とペットの動物のインパクトが強すぎてほぼ忘れていたけれど……今の状況を尋ねる為に、私はここに来ていたんだった。
とりあえずこの状態だと話がしづらいので、私はいえ、と首を横に振る。
『が、学園長先生……どうか、頭を上げて下さい。』
「天女様……」
山本さんが目を見開いた。
私は、言葉を続ける。
『私には、全く分かりません。ここはどこで、あなた方は一体……そして、その"天女"とは、何のことなのでしょうか』
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海鈴(プロフ) - 麗羅さん» わぁあありがとうございます！性格についてはかなり考えたので、そう言って頂けて嬉しいです。頑張ります！ (2022年1月28日 18時) (
レス) id: 7471f44b15 (このIDを非表示/違反報告)
麗羅(プロフ) - コメント失礼します！すごく面白いです！夢主ちゃんが剣道が得意で明るい性格っていうのがすごく好きです！更新楽しみにしています！ (2022年1月27日 22時) (レス) @page2 id: 90634de060 (このIDを非表示/違反報告)
海鈴(プロフ) - みこちさん» ありがとうございます！ (2022年1月14日 22時) (レス) id: 7471f44b15 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 海鈴さん» もしも、この作品にゲストが出るとしたら、雑渡さんか兵庫水軍の皆さんが現れてくださったら…なんて考えてしまいます。応援します！ (2022年1月13日 12時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 海鈴さん» 後も一つ、犬夜叉と鬼狩りという奴も在りますよ。出来ますれば、コメントを頂けたら嬉しいです。どんなコメントでも大歓迎です。 (2022年1月11日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海鈴 | 作成日時：2022年1月9日 22時
