四十一 ページ45
コロン、と何かが落ちる音がした。
地面にはアタシのものと思われる腕。
でも、血は出ていなかった。
遥「…っ」
まずい。
そう思った時には遅かった。
「ひっ」
泰三「…ぅ…うわぁぁぁぁぁあ!!バ、バ、バケモン!!バケモンだ!!」
辺りは悲鳴で埋め尽くされた。
《バケモン》
その言葉は、アタシの心を抉るのには充分過ぎる言葉だった。
『遥ちゃん右腕ない!!』
『来ないでよ、化け物!!』
アタシは、その場から動けなくなった。
*
陸奥守「主!役人つれて……!?」
大和守「主!!」
遥「あ…」
気付けば目の前には拘束された男。
男の目は、恐怖で染まっていた。
遥「…アタシ…」
腕はスパンと切れていた。
血は出てない。
そりゃあそうだ、偽物の腕だから。
遥「…」
自分にとっては当たり前なのに。
おかしいな、ガッカリしてる。
バケモンなんて、初めて言われたわけじゃないのに。
遥「…」
呆然としていると、急に後ろからぎゅっと抱きしめられる。
遥「…誰」
「…」
遥「一期一振…?」
名前を呼ぶと、一期一振はさらに腕に力を入れた。
一期「……かんで…」
遥「?」
一期「置いていかんでください…」
一期一振のその声は、酷く寂しそうで。
すぐにそれが翼に向けられた言葉だとわかった。
遥「…」
何故だかそれが寂しくて。
何故だかアタシの心の傷に塩を塗った。
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つるいち@政成(プロフ) - 蓮さん» お返事ありがとうございます!そうだったのですね、了解しました。更新楽しみにしております♪ (2017年12月20日 1時) (レス) id: 4f00fb374b (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - つるいち@政成さん» すみません、作成中でしたので一時的にパスワードを設定させていただきました。パスワードはもう外したので、自由に見れるようになりました!読みたいと思ってくださったのがとても幸せです。ありがとうございます!今後もよろしくお願いします! (2017年12月20日 1時) (レス) id: 7eb27f355d (このIDを非表示/違反報告)
つるいち@政成(プロフ) - はじめまして。この小説の続きを読みたいのですが、パスワードがわかりませんので、ぜひ教えて頂きたいです。こちらからのコメントで申し訳ありません(><) (2017年12月20日 0時) (レス) id: 4f00fb374b (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - ユーさん» 貴重なご意見ありがとうございます!挑戦してみます! (2017年12月11日 19時) (レス) id: 7eb27f355d (このIDを非表示/違反報告)
ユー - 続きが早くみたいです!!!!後、個人的に女審神者の戦闘シーン的なものが見たいです!なんか、チートっぽいし、できそうな気がします。更新、頑張ってください!!!! (2017年12月11日 15時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜海 | 作成日時:2017年7月31日 19時