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一つ一つ、しらみつぶしのように

試していくしかないんだ。




だって…、壱馬くんに言われた。



私には家族や友達が待っている。


だから…、






「だいじょーぶ!これでも昔は運動部だったんだか

ら!」



私は消防車をよじ登りながら言う。





北「ウンドーブってなに?!とにかくやめておいた

方がいいって!!」




下から北人くんが必死に止めるけど、私は無視して

進む。





おぉ…。

意外と高いのね…、と登りきって周りを見渡す。



消防車に登ることなんて後にも先にも、この時だけ

だろうな。





「北人くーん!行くよー!!」




私はわずかな距離だけど、助走をつけながら叫ぶ

と、北人くんの慌てた声が聞こえた。




北「ちょちょちょっ、ちょっと待って!!」




ふぅ〜と、息を吐いてから私は大きく足を踏み込

み、消防車を踏み台にして飛んだ。






いや、飛び降りた?






北人くんが、A!!と叫ぶ声が聞こえても、私は

落ちる。






壱馬くん…、これでお別れかな…?





最後に会いたかったなぁ。









「んん…、いった…。」


北「Aっ!!」




目を開けると、北人くんのドアップが。


起き上がろうとしたけど、身体のあちこちが痛い。




あれ?私、ベッドにいる…?自分の部屋だ。




私はなんとか身体を半分だけ起こして、





「ごめん、北人くん…私っ…、」




北「飛び降りて…、それで…グズッ…一日中意識失

っちゃったから…グズッ…。」




北人くんは目に涙を浮かべて、良かった…。と手を

握ってきた。




「そっか…、ごめんね。心配と迷惑かけて…。」





未だベッドの横で座りながら、泣く北人くんのふわ

ふわの髪の毛を撫でれば、自分の手も擦り傷を負っ

たからか、包帯が巻かれていることに気づく。






だけど正直、失敗して良かったと思う自分がいた。



まだ壱馬くんに会えるんだと。






北「…壱馬たちこのことは知ってるんだけど、また

ちょっと出てて…、帰ってきたら様子見にくると思

う。ずっと心配してたから…。」





泣きが落ち着いた北人くんは、顔を上げて真っ赤な

目のまま言った。





「わかった…、ありがとう。ごめんね、本当。」




北「Aが死んじゃうかと思った…。もう怪我する

ようなことはやめよ?危険なことには今度から俺、

協力しないからね?」




「…うん、わかった。」

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設定タグ:川村壱馬 , 吉野北人 , THERAMPAGE   
作品ジャンル:恋愛
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みそじ(プロフ) - アリサさん» コメントありがとうございます!お返事遅くなってしまいすいません( ; ; )そんな本だなんて!笑 叫びそうになるくらい楽しんで頂けて良かったです!笑 これからも飽きずに見に来て頂けると嬉しいです(^^) (2019年7月25日 12時) (レス) id: 0885410a1b (このIDを非表示/違反報告)
アリサ - マジで最高です!本出しません?wwホンマに最後かずまがバカ何何って言った瞬間もう叫びそうになりましたww次のやつも今から見ますww (2019年7月19日 0時) (レス) id: b30d817996 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 金平糖さん» コメントありがとうございます!そんな感動だなんて、とんでもないです( ; ; )でも楽しんで頂けて良かったです!二章も更新中なのでぜひよろしければ、見てやってください( ; ; ) (2019年7月9日 10時) (レス) id: 0885410a1b (このIDを非表示/違反報告)
金平糖 - 素敵すぎてタダで見てしまうことに罪悪感を覚えました、、、読んでいて楽しさと感動で時間の流れが早く感じてしまうほどです。ありがとうございました! (2019年7月8日 1時) (レス) id: 92eca1384f (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - あゆ太さん» コメントありがとうございます!そうなんです、MVを参考にさせて頂きました!感無量だなんて、とんでもないです( ; ; )続編は今、模索中なのでもし作ることがありましたら、ぜひ見に来てやってください( ; ; ) (2019年7月7日 9時) (レス) id: 0885410a1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みそじ | 作成日時:2019年6月27日 22時

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