ポータルの扉を叩けば

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「ん…。」



目を開ければ、見たことない部屋。



与えられた自分の部屋ではないことは確かだ。







あれ？私、壱馬くんと慎くん、翔平くんとトランプ

やってて罰ゲームでお酒飲んで…、




お酒飲んで…あれ？その後どうなったんだっけ？




それにしても頭が痛い…。




ベットで横向きになって寝ていた体が、居心地が悪

くなり、体制を変えようと反対方向に向き直った私

は生きてきた中で、たぶん一番驚いた。






なぜならば、目の前に壱馬くんがスースーと寝息を

たてて寝ていたからだ。




「っ！！えっ…？！」





壱「ん〜…。」






私が小さく驚いた声で、壱馬くんはモソモソと動

き、そして私を抱き寄せた。




「〜っ！」




どどどどどうしよう？！！



これは色々マズイ！！



でも、なんで私ここにいるんだ？






まさか…まさか…！！





壱馬くんと一線を…？！！！





でもお互い洋服着てるし、壱馬くんに限ってそんな

ことないない！





だけど、寒いからあったかいなぁ〜これ。





なんて呑気なことを考えては、いやいや！ここから

どうやって脱出しよう？！と考えていたら、お酒が

抜けきれていないせいか、また眠気がやってきて私

は意識を手放してしまった。









「ん〜…、っあ！！！」


ガバッ



私は鉄格子から入る光で目が覚めて、飛び起きる。




そして明るくなった壱馬くんの部屋で、二度寝して

しまったんだと気づく。





そうだ…壱馬くんは？！



と、隣を見ると彼の姿はなかった。




「あれ…？」




先に起きたのか？




それにしてもどうしよう…、気まずすぎる…。








とりあえず私はベットから降り、誰にも見られない

ことを祈りながらドアを開ける。





ガチャ


上半身を少しだけドアから出して、右左誰もいない

ことを確認して出たと同時に、隣の部屋のドアが

ちょうど開いた。





翔平「え？」
A「あ…、」






翔平「えぇえぇー？！！！！」



「シー！！ちょっと！静かに！！！」




私は慌てて翔平くんの口を押さえて、口止めをする。






「いい？今のは見なかったことにして？わかった？」




必死な私の顔がよほど怖かったのか、それとも衝撃

的すぎたのか、翔平くんは私に口を押さえられたま

ま、コクコクと頷いた。

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