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茉莉花ちゃんが学校に来なくなってから

感じていた違和感。


茉莉花ちゃんと出会う前の生活に

戻っただけなのに女子同士でいる他の生徒を

見ると少し胸が痛くなることが何度かあった。



きっと尊人さんや竜に対しての「友達」とは

少し違うものなのだろう。


なんとなく、それは確信していた。



それでもさっきの尊人さんの言葉は、心に

ポッカリ穴が開いた所を絆創膏で埋めてくれる、

そんな気がした。





光輝くんたちと楽しそうに話す竜の隣にある

椅子に腰掛けると同時に、陸くんが大きな

ため息をついた。


陸「はぁあぁ〜…、もうすぐ魔のテスト

期間じゃん…。」


尊人「ぅああー!!お前、俺にその事実を

気付かせるなよ!!」



大袈裟に頭を抱える尊人さんの言ってることが

よく分からなかったが、正直なところ私も今回の

テスト期間の存在をすっかり忘れていた。



今までこんなこと一度もなかったのに…。



海司「ま、俺は楽勝だけどね。」


ニヤリと笑った海司くんにすかさず光輝くんが

ウザ!っと言いながら対面からバスケットボールを

投げた。


陸「って言う光輝だってなんだかんだ毎回上位

じゃんかよー!!」


悔しそうに立ち上がり、光輝くんを指差す陸くんの

悔しがかり方が小さい子みたいで、

私はバレないように吹き出す。



光輝「あのなぁ…、バスケと一緒で俺は努力

してんの!ど!りょ!く!!」



さっきまであんなに仲良さそうに笑い合っていた

はずなのに、小競り合いを始めた三人を横目に

隣に座る竜を見た。



常日頃、行動を共にしてした尊人さんがあんなん

だから竜も勉強なんてもってのほか…なはず。


ここはビシッと私が言ってあげないとかな?



「竜も喧嘩ばっかりしてるから、

赤点タイプなんでしょ?」



竜「うっせ。勉強なんかより男は強さだろ。」


口を尖らせて、拳を見せつけてくるから

目を細めて私は言った。



「やっぱりね…。」


竜「んだよ?てか、あんたまで母ちゃん

みたいなこと言うなよ。」



はぁー…とため息をついた竜は気怠そうに

天を仰いだので、



「教えようか?勉強。」


竜「…え?」



「一応、友達…だし…。」



友達って困った時に助け合うもんでしょ?

それって今、だよね?




だけど自分で言って急に自信が無くなり、

膝の上にある力の入った握り拳を見つめる。



あれ?でも竜は本当に友達として

思ってくれてるのかな…?

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作品ジャンル:恋愛
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすいません( ; ; )史上最強に亀更新になってしまっていますが、気長にお付き合いいただけたらな…と思っています( ; ; ) (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 怜菜さん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすみません( ; ; )亀更新ですがこれからも頑張ります! (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - いつも更新楽しみです!もう〜竜!!光輝くんともどうなるか今後が気になります。 (2021年11月15日 7時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
怜菜 - 更新ありがとうございます。続きが楽しみです (2021年8月24日 13時) (レス) id: 546599bc4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みそじ | 作成日時:2021年8月24日 13時

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