９３ ページ43
光輝「俺もAちゃんを
助けたいんだよ！」
声を大きくして言う光輝の姿に竜は
目を見開いた。
竜「…もしかしたら試合、
出れなくなるかもしんねぇんだぞ？」
最悪の場合、怪我をして今後の試合に出られない
可能性もあることを確認する。
光輝「分かってる。その覚悟がなきゃここまで
来てないよ。でも、それは竜も同じでしょ？」
こんな時でも優しく笑う光輝に、
竜はため息一つ。
竜「はぁ〜…、しらねぇからな。」
腕を離された竜が歩き出すのを、ゴクリと
唾を飲み込んでから光輝も着いて行った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
光輝「でもなんか俺の出る幕無いっていうか
出れる幕無いって感じで…。」
竜とは反対側に立つ光輝くんは、苦笑いで
頭をかいた。
「そんなことないです！茉莉花ちゃんの所に
いち早く駆け寄ってくれて、茉莉花ちゃんも
きっと安心してくれたに違いないです！」
そこでまたハッとする。
となると…、冒頭から私が色々やらかしてる
ところを光輝くんに見られてたってこと？！！！
マズイ、マズイ、マズイ！！
最悪だぁぁあー！！！汗
頭を抱えていたら、光輝くんが
顔を覗き込んでくる。
光輝「そう言ってくれてありがとう。でも
Aちゃんもすごいカッコよかったよ。」
ふわっ、なんて音が聞こえてきそうな微笑みに
顔の温度が上昇して眼鏡が曇りそう。
「いいいいや、あああの…ああああれはっ…、」
竜「ほんっと、まじで強いよなコイツ。
たぶん俺より強いわ。」
私の肩に片腕を乗せて、ニヤリと笑う竜の
お腹に軽く一発くらわせると、痛っ！と
大袈裟なリアクションを取るもんだから
状況は悪くなるばかり。
だけど、光輝くんはそのやりとりを見て
クスクス笑ってくれたので、なんだか少し
吹っ切れた。
それからその場で事情聴取などを終えた
私たちは田中が用意してくれた行きと同じ
ハイヤーで家路へと着く。
道順的に先に光輝くんを商店街の近くで降ろし、
次に竜を家の前で降ろした。
ドアを閉めたと同時に、光輝くんの時同様に
窓を開けて改めてお礼を言う。
「ほんとに今日はありがとう。」
竜は両手をズボンのポケットに入れたまま、
ニヤッとした。
竜「ほんとだよ。何奢ってもらおっかなぁー。」
「はいぃ？！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 659人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！そしてお返事がかなり遅れてしまってすいません（ ; ; ）史上最強に亀更新になってしまっていますが、気長にお付き合いいただけたらな…と思っています（ ; ; ） (2021年12月3日 18時) (
レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 怜菜さん» コメントありがとうございます！そしてお返事がかなり遅れてしまってすみません（ ; ; ）亀更新ですがこれからも頑張ります！ (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - いつも更新楽しみです！もう〜竜！！光輝くんともどうなるか今後が気になります。 (2021年11月15日 7時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
怜菜 - 更新ありがとうございます。続きが楽しみです (2021年8月24日 13時) (レス) id: 546599bc4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みそじ
| 作成日時：2021年8月24日 13時
