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ただでさえ怖い思いをしたのに

もうこれ以上のことは思ってほしくない。




私は袋から錠剤を手のひらに出す。



茉莉花「ダメ!Aちゃんダメ!!」



叫ぶ茉莉花ちゃんと、ニヤリと笑う男の顔を

視界に入れながら錠剤を一気に飲み込もうと

した瞬間、竜が背後から飛び蹴りをして男は

前に吹っ飛んだ。





男1「ゔっ!!」

「竜!?」



竜は地面に落ちたナイフを蹴飛ばしてそのまま

男に馬乗りになり、すぐに動けないように

押さえ込んだ。



そしてすぐに今度は光輝くんが出てきて

拘束具を外そうと茉莉花ちゃんに

駆け寄った。



茉莉花「光輝くんっ!泣」



二人の姿を見て、危うく飲みそうになった

錠剤を捨てて竜の元に走ると、飛び蹴りを

された拍子に頭を打ったのか男は意識が

無くなっていてピクリとも動かない。


それでも変わらず抑え込んでいる竜が

顔を上げた。


竜「ほんとに飲むバカがいるかっての!」


「だって…!」


竜「あんなん嘘に決まってんだろ!

ったく、のせられんなよ!危うく金持ち女も

あんたも…ってことになってたんだぞ?」



確かに…竜の言う通りだったかもしれない。


私が意識を失くした後で、茉莉花ちゃんが

解放される確証は無い。


それなのに私は焦って…。



「はい…、それは私の判断ミスでした…。」



その時、外からサイレンの音が聞こえたかと

思うと、機捜だけではなくSATの部隊も

入って来て、眉間に皺を寄せた田中も姿を

現した。




だけど、茉莉花ちゃんと光輝くんの焦ったように

私を呼ぶ声で振り返ると、最後の抵抗とでもいう

ように取り巻きの男が一人、すぐ近くから

おぼつかない足取りで向かって来たので、

私はその顔面がへこむんじゃないかってくらい

拳を入れた。



男2「ゔっ…!!」



倒れ込んだ男を見届けて顔を上げると、口を大きく

開けている茉莉花ちゃんと光輝くんと目が合い、

我に帰った。



「あっ、えっとこれは!汗」


竜「ふっ、すげぇパンチ。笑」



竜はともかく、二人に見られてしまったぁあ!!泣


でも、もう言い訳が思いつかないし、

隠しようもない…。



そうこうしているうちに機捜とSATの方が手早く

男たちを取り押さえていき、相変わらず眉間に

皺を寄せた田中が私の目の前に来るや否や、

深いため息をついた。



「ご…、ごめんなさい…。」

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作品ジャンル:恋愛
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすいません( ; ; )史上最強に亀更新になってしまっていますが、気長にお付き合いいただけたらな…と思っています( ; ; ) (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 怜菜さん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすみません( ; ; )亀更新ですがこれからも頑張ります! (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - いつも更新楽しみです!もう〜竜!!光輝くんともどうなるか今後が気になります。 (2021年11月15日 7時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
怜菜 - 更新ありがとうございます。続きが楽しみです (2021年8月24日 13時) (レス) id: 546599bc4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みそじ | 作成日時:2021年8月24日 13時

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