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「ここで指咥えて待ってろって

言うの…?」



落ち着くよう自分を必死に抑えるが、

自分の声は震える。



田中ーお嬢様、お気持ちはよく分かります。

ですが、独り身で行くにはまだ早いと思…、ー


「目の前で友達が事件に巻き込まれてるかも

しれないんだよ?!それなのに早いとか遅いとか

関係ない!!」



田中ーですが…!ー


「それに…、それにこうなってしまったのは

私のせいでもあるから。」



田中ーはい…?ー



「私があの時、もっと強く言って止めていれば

こんなことにならなかった。それなのに…

それなのに…、私のせいで…。」



もっと私がしっかりしていれば、茉莉花ちゃんを

巡ってこんなことになることなんてなかったのに…。




田中ー…お嬢様、約束して下さい。私や機捜が

到着する前にお嬢様が到着してしまっても絶対に

一人で突入などはしないとー




すると、私のいる真横に黒いハイヤーが止まった。



「えっ…、」


運転手の方が降りてきて、後部座席の扉を開ける

動作に戸惑っていたら、田中のため息混じりの

声が耳元で聞こえた。



田中ーお嬢様が自分も行くと聞かないのは

想定内で手配しておきました。現場の確定や

変更はリアルタイムにそちらにも届くように

なっておりますので、ご安心下さいー



「田中ぁ〜!」


この場に彼がいたら、抱きついていたに違いない。




田中ーですが、先程も行ったように絶対に

一人で行動しないこと。いいですね?ー



「…分かった。」


田中ーなんですか、その間はー



車に乗り込みながらギクッと身体が動き、

やっぱり田中が目の前にいなくて良かったと

思った。




「分かってるよ!しない!!」


田中ー…私の首も

飛び跳ねかねないのですからねー






田中からの念押しの言葉を最後に電話を切った

私は、窓から見える流れる景色を見ながら

小さく呟いた。




「絶対、とは言ってないけどね…。」











それからハイヤーが止まった場所に静かに

降りるとそこはやはり先程、田中が予想していた

〇〇埠頭で、目と鼻の先には古びた倉庫のような

建物がいくつか建っていてる。




どれにいるんだ…?と、目を走らせるが案外すぐに

その場所は分かった。



いくつかあるうちの一つに、防犯カメラ映像で

見たあのバンが止まっているのだ。



「あそこだ…!」

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作品ジャンル:恋愛
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすいません( ; ; )史上最強に亀更新になってしまっていますが、気長にお付き合いいただけたらな…と思っています( ; ; ) (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 怜菜さん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすみません( ; ; )亀更新ですがこれからも頑張ります! (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - いつも更新楽しみです!もう〜竜!!光輝くんともどうなるか今後が気になります。 (2021年11月15日 7時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
怜菜 - 更新ありがとうございます。続きが楽しみです (2021年8月24日 13時) (レス) id: 546599bc4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みそじ | 作成日時:2021年8月24日 13時

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