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光輝「今度俺たちの試合がまた
あるんだけど、もし良かったら来ない?」
「え…、」
悶々と考えていた矢先、光輝くんからの
思わぬお誘いに目を見開き言葉が出ないでいたら、
光輝「あっ、別に予定とかあったら無理しないで。
この前来てくれた時、竜が試合に出てるところ
見れてなかったからどうかなーって思った
だけだからさ…。」
確かに…、前回は竜が試合に出ているところは
見れなかったから、ちょっと見たい気持ちもある。
竜がバスケとかなんか想像できないし…、なんて
言ったら怒られそうだけど…。
竜「は?いいよ、来なくて。」
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、
眉間に皺を寄せて竜は言うので、私も目を細めて
反撃する。
「…なんでよ…?」
尊人「そうだぞ竜ー。せっかくAが
見に行こうとしてんのに。」
今日も早弁をしてしまったのか、購買のパンを
頬張りながら尊人さんも眉間に皺を寄せた。
竜「どーせあとで、からかわれるオチだし。」
「そんなことしない!」
竜「どーだか。」
なっ…、なんでそうなの?!
こっちは真面目に応援したい気持ちもあるのに!
「…光輝くん、行きます。」
光輝「えっ、ほんと?!」
竜「はっ?!」
重なる二人の驚く声に、私は間をあけずに続けた。
「茉莉花ちゃんと一緒に行きます。」
茉莉花「えっ?!茉莉花もいいのぉ?!」
「もちろんです。」
光輝「あ…、うん。全然来て。」
茉莉花「やったぁ〜!」
はぁ〜…と頭を抱える竜をからかう尊人さん達を
横目にして、私はこっそりしてやったりな顔。
来なくていい、とか言った罰じゃないけど
この際だったら、なんとしてでも見に行ってやる!
それに茉莉花ちゃんも好きな人である光輝くんの
試合姿を見れる良い機会だろうし。
え、待って。私のこの行動、すごく茉莉花ちゃんの
役に立ててるよね?
うんうん、すごく良い感じ。
「友達」らしいこと、できてる!!
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始業チャイムが鳴り、屋上から帰る道中。
光輝「…はぁ…。」
海司「光輝。」
光輝「な、なに?」
海司「誘い方、下手くそ。」
光輝「べっ、別にそういうつもりじゃないし!」
茉莉花と話しながらだいぶ前を歩くAを
チラッと見て、早歩きで立ち去る。
海司「…相変わらず嘘が下手だな。」
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすいません( ; ; )史上最強に亀更新になってしまっていますが、気長にお付き合いいただけたらな…と思っています( ; ; ) (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 怜菜さん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすみません( ; ; )亀更新ですがこれからも頑張ります! (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - いつも更新楽しみです!もう〜竜!!光輝くんともどうなるか今後が気になります。 (2021年11月15日 7時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
怜菜 - 更新ありがとうございます。続きが楽しみです (2021年8月24日 13時) (レス) id: 546599bc4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みそじ | 作成日時:2021年8月24日 13時