検索窓
今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:58,545 hit

71 ページ21

「だけど、ありがと。

竜に引っ張ってもらわなかったら

写真、映れてなかったかも。」



初めての事に、どうして良いのか分からなかった私。


そこに少し強引だけど、手を伸ばしてみんなと同じ場所に立

てるように促してくれた竜に感謝する。




竜「べっ、別に礼されるようなことしてねぇし。それに…、

あんたが写ってなかったら写真見た兄貴がうるせぇから、だ

から!」


陸「おーい!竜とAちゃん行かないのー?」



いつのまにかだいぶ先まで歩いていたみんなが振り返り、陸

くんが片手をぶんぶん振っていた。




竜「いっ、行くぞ!」



竜は片手で髪を掻きながら、私の返信聞かずにズンズンと歩

いて行く。



その背中に小さくクスッと笑った私も、後を追いかけた。





その後もお昼や休憩を挟みつつ、アトラクションにお土産屋

さんも見て周り、帰る頃にはすっかり日も暮れていた。



遊園地のゲートを出た所で、光輝くんが振り返る。



光輝「ほんとに一人で大丈夫?」


「大丈夫!すぐ家族の迎えも来るので。」



家族と言っても田中の迎えだが、電車組の光輝くんがわざわ

ざ気を利かせてくれてか、声をかけてくれた。



茉莉花「大丈夫って言ってるし、帰ろ?光輝くんっ!」


光輝くんの腕に絡みつく茉莉花ちゃんに、苦笑いで頷く私。



恋の力って凄いなぁ。


いつも大きなリムジンで登下校している茉莉花ちゃん。


今日はそれには乗らず、光輝くん達と電車で帰るようだ。




光輝「そっか…。じゃぁ、また明日。」


「はい!また明日!」



深く下げた頭を上げると、戯れあっていた海司くんと陸くん

の一声でみんな駅の方へ。



陸「じゃぁAちゃん、また明日ねー!」


海司「…。」(無言で手を振る。)


光輝「気を付けてね。」


茉莉花「ばいばぁ〜い!」



手を振ってみんなを見送っていたら、最後尾を歩いていた竜

が振り返り口パクで、



竜『ばーか』



「…なっ?!」



そしてフッと笑って背中を向けて行ってしまった。



な…なんなの?!

最後の最後に!!


と、カチンと来たが今日の出来事を思い出す。


まぁ…でも、今日は竜にたくさん助けられたし、今回は見過

ごしてあげよう…。



その瞬間、ポケットに入れていた携帯が鳴る。



「もしもし。」


田中ーお嬢様、着きましたよー


「今、行く。」




迎えに来てくれた送迎車に乗り込みながら、お礼を言う。

72→←70



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (117 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
659人がお気に入り
設定タグ:princeoflegend , THERAMPAGE   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすいません( ; ; )史上最強に亀更新になってしまっていますが、気長にお付き合いいただけたらな…と思っています( ; ; ) (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 怜菜さん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすみません( ; ; )亀更新ですがこれからも頑張ります! (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - いつも更新楽しみです!もう〜竜!!光輝くんともどうなるか今後が気になります。 (2021年11月15日 7時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
怜菜 - 更新ありがとうございます。続きが楽しみです (2021年8月24日 13時) (レス) id: 546599bc4e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みそじ | 作成日時:2021年8月24日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。