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「…分かりました…。」
私は仕方なく、小さくそう呟いた。
北「よしっ！これで一人、友達増えたぞ〜。」
ニコニコしながら携帯をポケットにしまう北人くん。
なんだか彼のペースに飲み込まれてるというか、壱馬
くんの話しから意図的にそらされているというか…。
そんなことを考えていたら、北人くんはいつも壱馬く
んが腰掛けていたところに座らず、私の隣に来て目の
前の景色を見ながら、
北「俺たちの仕事はさ、知ってると思うけど…隠し通
さなきゃいけないことばっかりなんだよね。」
「芸能人…ですもんね…。」
そりゃ、そうだ。
彼等にはたくさんのファンがいる反面、その期待を裏
切ってはいけないし、世間体も気にしなくてはいけな
い。
北「だから本当に大切なものや、自分の気持ちを押し
殺してまで隠し通さなきゃいけない時もあるんだ。」
「そうですか…。」
そんなこと一般人の私には非現実的だけれど、芸能人
の彼等はさぞそのことで、苦労しているのが伺える。
北「…ようは、そういうことよ。」
「…えっ？！全然どういうことか、さっぱりなんです
けど…。」
隣に立つ北人くんの方を勢いよく見てツッこむと、彼
はふふっと笑った。
北「もう少し、大人になったら分かるよ。」
なにそれ…。
だったら早く人生の早送りをして、その言葉の意味を
知りたい。
そんなの無理だと分かっているのに…。
北「あっ、もう行かなきゃ。俺も今日で撮影終わりだ
からここには来れないけど…、また連絡するね！」
「えっ？！ちょっ…、」
「俺も」ってことは、この先ここに来ても壱馬くんに
は会えないということを間接的に知り、ズシンと心が
重くなっていたら、北人くんはくるりと振り返り、
北「あと、壱馬から伝言！自分の道は自分で切り開
け、だって！」
「えっ…、」
北人くんはその言葉を最後に、ひらひらと手を振って
小走りで帰って行った。
それって…それって…、
私の進路に向けての言葉だよね…？
きっと、そう。
私は鞄から進路調査書を取り出して、空欄の未来を見
つめた。
自分の道は自分で切り開け…か。
だけどすぐに顔を上げ、北人くんのいなくなった道を
見つめ、私は家路へと走り出す。
切り開こうじゃないの、自分の道ってやつを。
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みそじ(プロフ) - みーさん» コメントありがとうございます！だらだらと長くなっていますが最後までお付き合い頂けると嬉しいです（ ; ; ）その後のストーリーも検討しておきますね！ (2020年2月5日 11時) (
レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - すごく素敵なストーリーですね！更新を楽しみにしています！付き合うまでの過程も面白いですが、その後のストーリーとかもあって欲しいなって思います(^^) (2020年2月4日 23時) (レス) id: 2e81ed1e8d (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！切ない気持ちになって頂けるのが狙いだったので良かったです！笑 更新遅いですが今後の展開はお楽しみでお願いします（ ; ; ） (2020年1月15日 19時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - ふじおくんとつかさくんの優しさ…主人公ちゃん自分の気持ちに気付いたのに切ないです(;_;)(;_;)もう会えないのかな？(;_;) (2020年1月14日 15時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - KKさん» コメントありがとうございます！更新遅くてごめんなさい（ ; ; ）そのお言葉、励みになります！ (2020年1月7日 12時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2019年12月28日 15時
