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「…A」





今日の仕事を終えて帰り支度をしていると、後ろからお姉ちゃんの声がした。振り返る。




まだ白衣を着たままのお姉ちゃんが入口のところで壁にもたれかかってこっちを見ていた。





「もう、人の治療ばかりで自分のことは疎かにするのはAの悪いところだよ。今日、検診するって言ったでしょ」
「え?…あ、そうだった!」





すっかり忘れていた。朝、お姉ちゃんに言われたところなのに。




今日は私の定期検診の日だ。




ふわりと眩しいほどに白いお姉ちゃんの白衣が翻った。





「ほら、行くよ」





私服に荷物を抱えたまま大人しくついて行く。正直気が進まない。




検査の結果は誰よりも私がよく分かっているから。




MRIや脳波測定、簡単な問診を受ける。私のカルテをじっと見つめて、お姉ちゃんは小さく呟いた。





「変化なし、だね」

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かな - 続き楽しみです! (2020年10月10日 22時) (レス) id: 95ffd40df7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねこた | 作成日時:2020年9月17日 3時

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