検索窓
今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:4,254 hit

6 ページ6

□□□□□□□□





「覚えてます?初めて私が白濱さんの治療をした日のこと」





白濱さんの肩がぴくりと揺れた。





『あ、どうもはじめまして、GENERATIONSの白濱亜嵐です。いきなりで悪いんだけど血が止まんないからこれ手当してくんない?』





10ヶ月ほど前か。太ももからダラダラ血を流しながらヘラヘラ笑っているイケメンが自力で野戦病院にやって来たものだから、私の方がひっくり返ってしまった。色々な意味で驚いたのだ。





「あの時はほんとびっくりしましたよ。物資がなかったから麻酔がギリギリで、最後の数針はもうほとんど切れかかってて。それでも白濱さん歯を食いしばって耐えてくれて。あんなに人の怪我を治すのが恐ろしいと思ったことはありませんでしたよ」
「…別に痛くなかったんだよ、全然」
「はいはい」





抜糸が全て終わったところで、私はむき出しの背中をぽん、と叩く。





「…もう、あんな状況にはさせません。私の医師としての責任です」





あの日から白濱さんは私が戦争で野戦病院に出向している時は大体顔を合わせるし、街の病院に戻ってきても処置の最終確認等で頻繁に会うように。医者と患者、衛生班と実働部隊という立場に変わりはないものの会った時に砕けた会話をしたりもする。




確かに白濱さんは女の人にモテているが、思ったよりはチャラくなかった。もちろん冗談などでふざけているのが常だが、その隙間からは彼の素朴で真面目な核の部分が見え隠れしている。




いい人なのだろう。とても。

7→←5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
17人がお気に入り
設定タグ:GENERATIONS , 白濱亜嵐 , EXILETRIBE
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かな - 続き楽しみです! (2020年10月10日 22時) (レス) id: 95ffd40df7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ねこた | 作成日時:2020年9月17日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。