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遅すぎたのだ。投降の判断が。
瞼を閉じる。
いや止そう。こうやって命を落としてきた人間は星の数ほどいるのだ。俺もその中の1人になるだけ。
両親と幼い弟妹達を残して逝くのは惜しいが、投降によって一旦安全の保証は得られるだろう。雀の涙程度ではあるにしても、俺の戦死による保証金も下りる。俺なしでは生きられないほど俺の家族は弱くはないだろう。軍部で幹部にまで上り詰めた父と、異国の血を引くパワフルな母。そんな母に似た弟妹たち。
ああ、ただでさえ血と一緒に水分が出ていっているというのに。
こんな時にでも人は涙を流すのか。
波乱万丈のいい人生だった。
「最期くらいいい女抱いて終わりたかったけど、まぁいいか」
あばよ、クソッタレで最低で最高な世界。
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かな - 続き楽しみです! (2020年10月10日 22時) (レス) id: 95ffd40df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこた | 作成日時:2020年9月17日 3時