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いざ、恒道館道場へ ページ40

「お世話になりました」

「いやいや、こちらこそ。何のお構いもできんで」

「ホントアル。こっちから来てんだから交通費くらい出せやコルァ」

「おめーんとこ徒歩で帰れるだろーが。交通費ってなんだ」

「ガソリン代」

「食堂で死ぬほど食ってただろうが!!」

「え、ナニ? ウチの神楽ちゃんの燃費が悪ぃって? そりゃねぇぜ、ウチの子に関しちゃF1もビックリのスピードよ? めちゃくちゃ速く走れんのよ? おたくらのリヤカー並みのゴリラとは大違いなのよ」

「旦那ァ、ウチぁガキじゃなくてちゃんと公用車(パトカー)ついてんで。ヒト走るようなこたァしねぇんで」

「の割にはジミーパシってたけど? あれってヒトじゃねぇの?」

「人以下なのは確かでィ」


やいやいといつも通りのやり取りには、すっかり慣れた。新しくお世話になる恒道館道場には先に新八が向かっており、何やら支度を済ませているらしい。道案内を買って出たのは神楽で、保護者役が銀時だ。

門前で騒いでいていいのだろうか、と苦笑いしているといがみ合いはようやく終わったようだ。

気をつけてな、真選組に入りたかったら連絡しろよ、また稽古つけてください師匠、と何やら交わして屯所を後にした。

今まではむさ苦しい男所帯だったが、今度お世話になる所は美人のお姉さんがいるんだと長姉から聞いた弟妹がわぁ、と色めき立つ。あんな断崖絶壁のどこがいいんだ、と鼻をほじる銀時はその恐ろしさを身をもって体感した張本人の一人である。

しばらく歩いていると、見えてきた門構え。ここアル、と自宅のように紹介した神楽の後ろでお妙がひょこっと顔を出す。


「あら、まぁ。いらっしゃい」

「アネゴー!!」

「お妙さん、すみません急にお邪魔してしまって…」

「いいのよ。ここしばらく門下生がいなかったものだから、嬉しくって。

弟から話は聞いているわ。はじめまして、志村妙です」

「「「こんにちは」」」

「さぁさ、中に入って。今お茶菓子を出すわ」

「アッ、いい。いいよ、俺らさっき菓子貰ったんだわ。傷むとアレだから、先にこっち出しちゃって」

「あら、あのゴリラにしては気が利くのね。分かりました」


志村邸に入り、居間でぎゅうと詰めながら今後の話をしていく。

駿河の道場が直るまでという期間限定だが、恒道館道場の門下生として稽古をしてもらうこと。

各々のリズムはあるだろうが、なるべく統一して欲しいこと。

寝る場所や食事の場所を伝えて、早速道場住まいが開始した。

心残りの雪印→←こちとらいつでも本気で吐いて本気で戦ってんだ



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りんこ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています!もし決まってましたら、大前兄妹の年齢を教えていただけないでしょうか? (2021年2月24日 15時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年2月23日 17時

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