-base-俺が立つべき場所 3

交代 ページ11

7回表も岸本が好投。

　裏・・・俺に打席が回ってきた。

　本気で走るのは怖いからフォアボールを狙おうか、と思っていたのについ手を出してしまい、三遊間に飛ぶ。
　
　『これはおもしろい当たりになりそうだ！』

　・・・全然おもしろくない!!!!!
　
　必死に走り、なんとか内野安打。

　しかし...
　足首の痛みが尋常じゃない。

　ケガをした瞬間はしびれていたが、時間の経過にしたがって感覚がもどってきていた。

　おまけに全力疾走なんてしたもんだから・・・足首が悲鳴を上げている。

　「ぅ・・・」

　ズキズキと痛み、うまく歩けない。


　『濱中が脚をひきずっているようですね。』

　『やっぱり2塁での交錯の時に脚を痛めていたのではないでしょうか・・・』

　・・・これじゃ走れない。

　俺はベンチに向かって×サインを送る。

　『一塁走者濱中に代わりまして、代走・高瀬』

　コーチの肩を借りながらベンチに帰る。

　「はぁ・・・」

　「タク、医務室行くぞ(｀・ω・)！」

　声をかけてくれたのは、現役時代はキャッチャーであったため、色々とお世話になっている加藤コーチだ。

　「あ、でももう固定してるんですけど・・・(^_^;)」

　ユニフォームをめくり、痛々しい足首を見せる。

　「おぉ・・・さすがというかなんというか。 でも結構腫れてきてるなぁ。 とりあえず一回行っておこうか(^_^)」

　「はい、そうします(´・ω・｀)」

――――ー
　
　「うーん、捻挫で間違いないでしょうね。 骨に異常があればおそらく走ることもキャッチャーの姿勢をとることもできないと思うので(´・ω・｀)」

　少し安心(^_^)...

　
　「せっかくテーピングもきれいに貼ってあるので、はがしませんけど絶対に明日の朝には病院行ってくださいね？」

　「はぃ(ーー;)」

　とりあえず氷嚢をもらい、ベンチに帰った。

　熱を持っている足首には氷の冷たさが気持ちいい。

　「うわぁー痛そぅ(´・ω・｀)」

　「おぅ、純(^_^;) 今から登板？」

　「そうそう(*´∀｀*) 絶対抑えてくるから安心してヽ(=´▽`=)ﾉ」

　「あんまり力むなよ？(笑) でもがんばって、1点差だから・・・＞＜」

　「まーかせとけって♪♪」

　・・・・・・・・・・不安。(笑)
　

明日へ→←応急処置

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す