夜のカオ ページ44
江口side
*
江口「え、………っ」
*
服の袖を掴み、お酒からなのか涙目で、そして上目遣いで、普段なら絶対言わない言葉。
一気に理性がぐらつく。
いざ面と向かって言われると、嬉しいよりも動揺が勝つ。
*
江口「………ど、どーした?急に。」
「……私のこと、嫌いになったのかなって。」
*
私ってドライだから、と付け足す。
なんで急に……と思ったが、合点した。
*
「(あぁ…元彼とのこと気にしてるのか。)」
*
切なそうに見上げる目には不安の色が。
きっと、俺が元彼とのことで呆れて別れを切り出すのかと思っているのだろう。
*
江口「アホか。なるわけねェだろ。」
*
袖をつかんでいた手を引き、力強く抱き締める。
力が入らないのか、なされるがまま俺に飛び込む。
*
江口「覚えとけ。お前のこと、誰よりも好きだ。
……俺はお前を離すことなんてない。」
*
すると、肯定するかのようにギュっと背中に手が回る。
____正直、この言葉は慰めの言葉とかじゃなくて本気だ。
壮馬にもやり過ぎだと言われるが、もう離してやれることなんてできない。
……それくらい、もう深いところまで来ているのだ。
ゆっくりと体を離すと、さっきよりも涙目のAと目が合う。
そのまま、ゆっくり唇が重なる。
お酒のせいで少し火照った体でいつもなら拒否られるところなのに、受け入れてくれる。
そして、また強く抱き締める。
______ああ、今日は絶対、手加減できない。
*
「………ん、…。」
江口「……え、ちょっと。まじ。」
*
ぱっと、体を離すと完全に落ちているA。
____え、ここのタイミングで寝ますか。
ベッドに倒して、布団かけて、深いため息をつく。
………まじか。
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ましゅまろ - ふぅぁっすたぁぁぁぁぁ…(?)もう無理心臓どくどく…えぐぅ尊いよぉ…… (2022年3月24日 8時) (レス) @page26 id: 020804db55 (このIDを非表示/違反報告)
沙月(プロフ) - ちょっとやめてくださいよ!が、えぐボイスで頭のなかに流れてきた。 (2019年5月25日 21時) (レス) id: b7d8d46a43 (このIDを非表示/違反報告)
木綿(プロフ) - 菜々さん» なるほどです!続編も読ませて頂きました!楽しみにしています! (2019年5月15日 20時) (レス) id: c57b2ce0fd (このIDを非表示/違反報告)
菜々(プロフ) - 木綿さん» ありがとうございます!!ずっと下書きのままにしてありましたので…続編でもよろしくお願いします。 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 5b4c966665 (このIDを非表示/違反報告)
菜々(プロフ) - 夏來さん» 遅くなってごめんー!!まじで亀更新 (2019年5月15日 20時) (レス) id: 5b4c966665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜々 | 作成日時:2018年9月4日 16時