【クロハ】狂い始めたキミに。

story. 22 ページ23

…






…






…







「はじめまして！」



真っ赤な夕陽に照らされた公園…。


もう私達以外人がいない、そんな2人だけの公園。





「え、えーと………はじめまして？」


「あはは、うん。はじめまして！」






私はその時、人生初の友達を作ろうとしてた。


猫目の…………






まぁ、カノって言うんだけど……。




「………ねぇ、君大丈夫なの？君が着てるの……病院の服じゃない？」


「もー！君じゃない！Aっていうの！」





確かこの時、鋭い子だなぁ…って思ったんだよね。


私と同い年くらいなのに、もう病院着のこと分かるとか……





頭いいのかな、って…………。



「私ね〜毎日病院にいるの飽きちゃったの。だから一緒に遊ぼ？」






…ただ単純に遊び相手がほしかった。


本当は外に出るのダメなんだけど……






でもどうしても遊びたくて………………。










「……………ご、ごめん。僕用事があるから……」









……うん。




そう言うと思ってた…。




「なら明日………私何とかここに来るから……だから、その時は遊んでくれると嬉しいな」





こんなのただの願望…。


だから期待はしなかったんだけど……











………でも次の日。





カノは公園に来てくれた。


私と一緒に遊んでくれた。





楽しかったなぁ………。


気づけば毎日遊んでたもん。









…………だけどそんなある日、カノは突然来なくなった。


待っても待っても、来てくれなかった……。






その時くらいだったかな…。


今度は私の体が動かなくなっちゃって………











そのまま、だったなぁ………。



本当にそのまま………














弱い私は、死んじゃってた……………。







…







…







…










A「ん、ぅ……………」






ぁ…………夢？



懐かしい夢……だったな…。












……あ。


そういえば、もう苦しくないかも………。





…良かった、風邪治ったみたい！








A「クロハ、ありがとね。看病してくれ、て……………」








………ぇ…



ク、クロハ……………？





クロハ「……………………」















何か、怒ってる………………………？

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