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「はあぁぁ･･･。」
「何？廉、でっかい溜息。」
項垂れる姿を優太に見られてもうた。
「･･･何も無い。」
「･･･そっか。」
そう言ってソファの俺の隣に座る。
歌番組の出番待ちの楽屋で俺と優太の二人きり。
「･･･何や？」
「別に･･･。」
何も言わんと、隣で俺と同じようにスマホを弄り出す。
「･･･何も訊かんの？」
俺の方が無言の空気に堪えられんくなった。
「聞いて欲しいなら聞いてやるよ。」
視線はスマホに向けたまま。
「･･･いらん。」
「分かった。」
そう言うと、優太は俺の頭を自分の肩に引き寄せた。
「優太･･･？」
「寄り掛かっとけ。」
ああ、いっつもそうや。
優太は何も言わんと俺を支えてくれる。
だから俺もついつい甘えてまうんやけど。
「･･･優太･･･好きや･･。」
優太の空いてる手の長い指に、俺の指をキュッと絡ませた。
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作者名：弥勒
| 作成日時：2020年4月16日 1時
