マシンヌンキム家 ２

盗み聞き、再び。 ページ38

『あれ、もうこんな時間だ。』



写真を見るのに夢中になってしまい、気づけば時計の針は12時を指していた。




JK「ぐう、おなかすいた。」

『だねぇ。私に任せて！美味しいご飯作るからね！』



家事全般ポンコツな私だけど、先輩に教えてもらい、オムライスだけは作れるようになったのだ！

えっへん！













ガサゴソッ









『ん？』



2人でリビングへと向かう途中の部屋で、なにやら物音が聞こえたので立ち止まる。

あれ？今日はみんな出てるはずじゃ？



この部屋は、確か…ユンギ君の部屋だったかな？




って、そういえば出かける組に彼の姿は見当たらなかった！！








コンコンコン


『ユンギ君？』











返答なし。


JK「ユンギヒョン、いるの？」

『うーん、気のせいだったかなー。』




そう思い、その場を後にしようとすると、聞き覚えのあるメロディーが聴こえてきたので、立ち止まる。





あ、この曲…！！







急に立ち止まったことに驚いたのか、目を丸くするジョングク君に、しーっとジェスチャーで返し、ユンギ君の部屋の扉をそーっと開ける。













うん、やっぱりそうだ。

アレンジが加わってるけれど、授業参観の時に、盗み聞きした彼の作った曲に間違いない。






















ああ。


やっぱり私、この曲が大好きだなぁ。











ユンギ君は、よっぽど集中しているのか、私達の気配に全く気がついていない。


ヘッドフォンをつけているから余計にだと思うけれど、そのヘッドフォンのコードが、ピアノから外れていることにも、おそらく気がついていない。




…そのおかげでまた、盗み聞きできたわけだけれど。




曲が終わったところで、

聞いていたことがバレたら怒られそうだしと、そっと開けていたドアを閉める。




























バーン！！











JK「ヒョン！もっかい！もっかいやって！！」

『…。』












ああ。





興奮気味のジョングク君と、冷や汗をダラダラと流す私を見て、またかよ。といった表情を浮かべるユンギ君に、苦笑いを返すことしかできなかった。

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