キミが奏でる恋の唄

四十五話 ページ45

HS「そういえばA、ソクジン兄様の手伝いを、することになったって？」

『あ、うん。そうなの。』


試合に夢中なジミンとジョングクから少し離れた場所でホソク兄様と並んで話す。


HS「そっか。Aは偉いね！皇女は本来そんなことしなくてもいいはずなのに…。負担をかけてごめん。」

そう言って、申し訳なさそうに眉毛を垂らす兄様。

『なんで兄様が謝るの？私、2人の役に立つ機会をもらえたことに喜んでるのよ！』

HS「はは！そう言ってもらえるとありがたいけど、きっと大変な仕事が多いよ？」

『ん。覚悟はしてる。』







それでも、この国のために何かできることがあるならしたい。

傲慢かもしれないけれど。




と、頭の上に軽い衝撃がくる。





HS「ごめんごめん。構えさせちゃったね。




でも、Aなら大丈夫だと思う。」

『そうかな？』

HS「うん。俺が保証する！」



そう言って、お日様のように笑い、私の頭を優しく撫でてくれる。




ああ、もうこんなの。

頑張るっきゃないじゃない。

























HS「じゃ、俺は城に戻るよ。」

JM「はい。お気をつけて。」

JK「帰ったら、俺にも稽古つけてください！」

HS「ジョングクに教えることなんてないと思うけど？」




そんなことないです！と大きな声を出すジョングクにあはは！と笑い、私に向けて手をあげると、そのまま人混みの中に紛れていってしまった。






JM「ホソク様忙しそうだね？皇子でもあんなに働かなきゃいけないなんて…。」

『うん。私達本当にがんばらないと…「うわ、あぁぁぁあああか！！負けたぁぁああ！！！」…。』









突然響いた誰かの叫び声に会話を遮られる。





明らかに聞き覚えのある声に、まさかと思いながら目を向けると、






「ほら！！私の勝ちですね。」

「ええい！次だ次！」



「「「…。」」」








やっぱり。

そう思い、3人そろってじっとその男のことを見ていると、視線に気がついた男が、きょとんと驚いた表情を作る。












「お前達、こんなところで何してるんだよ？」












こっちの台詞だわ。














『私達は、もらった休暇でここに遊びに来たのよ。ソクジン兄様こそなんでここにいるの？


…ナムジュン先生まで…。』

NJ「俺は被害者だよ。」

JN「おい、ずるいぞ！お前だって楽しんでたじゃないか！！」

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