バビルス六不思議がひとつ消滅した理由 Second【魔入間】 (ページ43)

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大人気ないですが何か？ページ43

ーーその頃、観客席

「なんと！生徒全員が、MOSをスルーして、早くもモネ先生が参戦しました！！！会場は、喜びと恐怖で、興奮に包まれております！！！！」

喜びは、主に、モネの美貌に惚れ込んだ男子たち、

恐怖は、主に、彼女の家系能力を知っている生徒たち。

もしくは、拷問学選択者。

「これに関しまして、どうでしょう！会長！！」

「…………うむ。そうだな、」

アメリは、１年ほど前、ピアノと引き換えに、指導してもらっていた時期を思い出す。

「彼女の家系能力的にも、理事長と天秤に掛けたのは、大人気ないな」

「なるほどっ！！」

モネの身体能力，冷静な思考回路，そして、彼女の家系能力を知っている身としては、今の生徒たちは、相当ヤバい奴らとしか思えない。

それらを知らなければ、当然の判断なのだろうが、そうでないのなら、肝がすわっている、なんて、生優しい表現では済ませられない。

むしろ、SOSよりも、阻止するべきだったのでは、とすら思える。

教師陣はそれを狙ったのだろう。性悪め。

まるで、彼女の為だけにあるかのような、家系能力。

モネがここまで早く参戦したならば、最も恐れていた展開が、多分、来る。

「イルマは……大丈夫だろうか…………」

既に、イルマをはじめとした生徒の、絶望した顔，カルエゴの勝ち誇った笑み、モネの狂った牙が、頭に浮かぶ。

ただ、祈るしか、ない。