シンクロ所望 ページ30
…………なるほど、あれが、シーダ先生の実力。
なかなか良い蹴りね。
校舎の破壊されている様子が、とても清々しい。
私も隣で蹴りたい。
……でも笑顔で校舎を破壊するのは、流石にまずいかしら。
「いやー、シーダ先生の蹴りの破壊力が凄いですねー！」
「ええ」
………………だめだ、指揮官とはいえ、これだけ働いている
不可抗力。
「モネ先生から見て彼女、どうですか？」
「…………どう、と、おっしゃいますと」
「えー、全体的に？」
全体……って、どこまでを指すのかしら。
「……足技の破壊力は、素晴らしいものかと思いますが」
「へぇー」
大方、
聞くまでもないでしょうね。バラム先生曰く。ダリ統括も、多少は注視していると思うし。
ただ、私はあくまで、ヒトのことをよく見ているだけであって、専門家ではない。
アクドルだったときに身につけた、いわゆる、勘。
私は物事を感覚で考えるのは苦手としているから、確証は無いし。
だから私は、そこに関しては、小さな尻尾を出すのを待つ他ない。
「……おっと、もう開始から10分経過しましたね！」
「どうします、ボス？」
「……そろそろ良いでしょう」
……カルエゴ先生がボスなのは、正直、なんか、なぁ、、
ダリ統括じゃないのは、単純なランクの問題かしら。
鳥なんかの下にはつきたくないけれど。
『試験本部より、お知らせでーす』
『只今、試験開始から、１３分が経過しました』
『ここで、』
『教師陣を、追加します』
一人残らず、見つけちゃうぞ♡
………………良い年して、語尾にハートをつけるな。
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作者名：Sela | 作成日時：2023年3月19日 10時
