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｢ずっと....って？｣
そう聞いてみると北人くんは急に黙り込んだ。
さっきよりもソワソワしてるのがわかる。
私にまで緊張が伝わってくる。
｢俺、
Aさんが...｣
ここまで言われれば鈍感な私でも次にくる言葉は分かった。
｢ずっと好きでした。｣
恥ずかしそうに、でもしっかりと私の目を見てそう言ってくれた。
あぁ、こんな幸せな事あるんだ。
ずっと片想いしてるだけの恋が実るなんて思ってもいなかった。
勇気を出してよかったなって心から思う。
｢私も、ずっと前から好きでした！｣
そういうと目を丸くして、でも優しく微笑んで言ってくれた。
｢付き合って下さい!｣
｢はい！｣
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〜5年後〜
今日は私の22歳の誕生日。
時計の針は21時を指していた。
先程まで降っていた雨は段々と雪へと変わっていって会社の中でも肌寒さを感じるほど。
誕生日だからといって家族からのバースデーメールだけで、直接祝ってくれる人もいない。
残業して帰って寝るだけ。
毎日同じことの繰り返し。
でも今日くらいは少し贅沢してもいいよね?
そんな気持ちで帰り道、コンビニに寄ってスイーツを買った。
｢誕生日おめでとう、私。｣
やることは全て済ませて寝るばかりになった所でさっき買ったケーキに手をつけた。
高校時代だったらこんな風に寂しさを感じることはなかったよな。
だって、いつだって近くに彼がいた。
ふと思い出す彼の笑顔に胸が苦しくなる。
北人くん、今あなたはどこにいますか?
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作者名：mm | 作成日時：2020年3月11日 13時
