Starlight (ページ24)

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旅行も終わり、またいつもの生活が始まった。

LIVEや映画の公開、新曲の発売が続いて
嬉しいことだけど、休みはほとんどなかった。

撮影やテレビ番組への出演、忙しさが増す度にAの事を考える時間は減っていった。

それでもたまに、夢に出てくるから不思議だなと思う。

夢の中では必ず俺たちは高校時代に戻っていて、

あの頃のまま他愛ない事で笑って、

放課後はデートして、

休み時間はバスケして。

どんな時だって隣で俺を...Aがあの優しい目で見つめているんだ。

俺がアーティストって夢を持って、この道に進んだ事やTHE RAMPAGEとして活動してきたことに後悔は1ミリもない。

だけど、俺があのまま普通の高校生として過ごしていたら

どんな風な日々を送って、どんな思い出を作って、Aとどんな時間を刻んでいったんだろう。

想像するだけで楽しくて幸せだって分かるから、寂しくなってしまうんだ。

あの頃の自分には戻れない、

そう実感する度にあの時過ごした時間はより愛しく感じるようになる。

"Aは今、どんな毎日を送ってるの？"

"俺の姿は、ちゃんとAに届いてる？"

問いかけるようにまた俺は夜空を見上げる。

ひとつ息を着くと、白く広がった。

「もう、そんな季節か。」

鼻の奥がツンとするのは寒さのせいにして、

いつかまたAに会える日を願いながら
俺は雑踏の中を歩いていった。

Fin.