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「...あー、ただの友達だよ!」
「本当に?」
「...」
「北ちゃーん!ご飯出来たから運んでー!」
「はーい!
ってことだから翔吾も手伝って」
「うん、」
何か言いたそうな翔吾を見ないふりして、俺は母さんの手伝いを始めた。
"ただの友達"
自分で言ったくせに内心少し傷ついてる。
何年経っても、Aの事を忘れられないのは
まだ未練があるからなのかな。
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「ねえ、翔吾。星見に行かない?」
「そういえば北ちゃん見せたいって言ってたよね!地元の星空」
「うん!今日天気も良かったしきっと綺麗だよ」
夕食を食べ終わり、くつろいでいた翔吾を誘って星を見るために外へ出た。
玄関を出てすぐに夜空を見上げると、星がどこまでも広がっていた。
「うわー!!めっちゃ綺麗!」
「でしょ?」
予想以上の反応を見せる翔吾に嬉しくなる。
俺自身も懐かしい地元の星空に胸が踊った。
「ねえ、翔吾」
「ん?」
「もっと星が綺麗に見える場所があるんだけど、行ってみる?」
「えっ行きたい!行こう!」
俺たちは最寄り駅の方へと歩き出した。
「ねえ、北ちゃん。どこまで行くの?」
「えっと、駅のちょっと先かな」
「あとどれくらいで着く?」
「あと5分くらい」
_____________________
「はい、到着!」
「うわー!すごい!さっきより星が増えてる!」
「この辺街灯少ないからよく見えるんだよ。」
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作者名:mm | 作成日時:2020年3月11日 13時