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聖ちゃんが私の心配をしてくれていた事に驚くと共に嬉しくなる。
｢うん、お陰様で。｣
控えめにそう言うと聖ちゃんは安堵の表情を浮かべた。
｢今すぐ前を向くのは無理かもしれないけど....
Aが自分の気持ちに嘘ついてまで北人くんの背中押したんだから、
北人くんが頑張ってる姿見てあげなよ？｣
｢うん、そうだね。ちゃんと応援出来るようになりたいし。｣
｢そうそう!
Aの応援が北人くんの力になるはずだから。
あっ！Aは知らないと思うけど北人くん凄い人気あるからファンの子に負けないようにね笑｣
｢え!!!そうなの!!それは負けたくないな笑｣
冗談交じりに聖ちゃんと話していたら、私が次に進むことが出来る日もそう遠くはないのかもしれないなと思った。
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きっと今でも、これからも、ずっと北人くんが好きだ。
あの星空の下で語り合うことも、1番近くで笑顔を見ることも、もう出来ない...
北人くんとの日々を思い出に変えられたらいいのにって何度も思った。
けどね、心の整理がつかないまま見た目ばかり大人になっちゃってたんだ。
きっと見ているだけでこの恋は終わるんだろうって思いながらずっと片想いしてたから、
勇気を出して声をかけたあの日は、本当に本当に幸せだった。
付き合い始めてすぐにAさん呼びから名前呼びに変わって、
北人くんに''A''って呼ばれるだけで私の名前がすごく特別なものに思えた。
あの道で星空を眺めて帰る時間が1番の幸せだったな。
雨の日は星は見えなくても、北人くんが隣にいるだけで良かった。
目を閉じるだけでこんなにも鮮明に北人くんとの思い出が蘇るのに、新しい思い出のページはめくれないの?
そんな問いかけは届くはずもなくて、ただ二人で過ごした日々が色褪せていく。
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作者名：mm | 作成日時：2020年3月11日 13時
