抱える問題 ページ22
数分後。
廊下の曲がり角から息を切らして走ってくるエーミールさんがいた。
王子服の袖をたくし上げている…いったい何をしていたのだろうか。
「す、すみません、Aさん。お待たせしてしまって」
「い、いえ、大丈夫ですよ。お疲れのようですし、座ってお話しませんか？」
「そうですね。お心遣いありがとうございます」
彼はふぅと小さく息を吐いた。
王子服の袖から見える彼の腕は華奢だと思っていたが、血管の筋が浮かび上がっている。意外と筋肉があり、たくましかった。
私たちは応接室に向かった。大体この城の一階構造は理解したため、スタスタとスムーズに行けた。まぁ迷ってもエーミールさんがいるからいいけどね。
その時、私の脳裏に彼と兵士との会話を思い出した。
『本日も廃棄場に多くの本が捨てられておりました』
『…また…ですか。最近は特に多いですね』
本が盛んな、知恵の国ウィスタ。
国民はみんな優しくて、活気のある素敵なところだ。
「Aさん、どうかしましたか？」
私がいつの間にか深刻な顔をしていたのであろう、並んで歩いてるエーミールさんが、心配そうに顔をのぞかせてくる。
「い、いえ、何でもありませんよ」
「そ、そうですか」
この国は…何か問題を抱えているようだ。
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莉萠 - はぇー尊いですわぁ…(遺言) (2020年3月13日 21時) (
レス) id: 25d831dc40 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめのなか(プロフ) - 尊すぎてもう…語彙力が…消えた (2020年3月11日 14時) (レス) id: f290e267c1 (このIDを非表示/違反報告)
颯真(プロフ) - 尊い、、、尊すぎる、、、 (2020年2月23日 5時) (レス) id: 94ac8c4fca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美蘭 | 作成日時：2020年2月20日 15時
