【w.r.w.r.d.！】未来の夫探しをしてみた。【王子様パロ】 (ページ16)

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お食事③ ページ16

「お待たせ致しました。ブッシュ・ド・ノエルでございます」
「わぁ、美味しそう」

ココア生地とチョコクリーム。そして洋酒が使われている、クリスマス用のケーキ。それを食べやすく5切れほど盛り付けられたものが運ばれてきた。

所々にイチゴを半分に切ったものと、ミントがちょこんと乗せられているため、見た目や色味も可愛らしい。

私のケーキが来るのを待っていたエーミール様が、それでは頂きましょうか。と手を合わせる。

「「いただきます」」

ブッシュ・ド・ノエルを口の中に運ぶ。
その瞬間、ココア生地の風味とチョコの味が口いっぱいに広がり、なおかつ生地もふんわりとしていて、とろけるようだ。
こんなに美味しいケーキは初めてかもしれない…！
あまりの美味しさに思わず、顔が綻ぶ。

「美味しい…です！」
「良かったです」

エーミール様は私が食べている姿をニコニコと見つめている。

「エーミール様、召し上がらないのですか？」
「あ、いえ、A様が美味しそうに召し上がる姿を見て、嬉しくなったというか…喜んでいただけて嬉しいです」

ふふっと薄く笑う、エーミール様。
何故か自分がガツガツ食べてしまってるんじゃないかと思い、恥ずかしくなってくる。

「お願いですから…エーミール様も召し上がってください…！」
「そ、そうですか？では遠慮なくいただきます」

不思議そうに首を傾げた後、レモン･ドリズル･ケーキを口を運んだ。