memory57〜"視えた"のは最悪の結末〜 ページ24
何故今発動したのだろうか。アタシは使おうと思って故意的に発動した訳じゃない。
まさか誤作動…いや暴走だろうか。だとしたらマズイ…一刻も早く佐久間に頼まなければ。
そう判断し、最後尾を歩くアタシは佐久間を含めた他の団員達に声を掛けようとする。
声を掛ける寸前でアタシの瞳に映ったその光景に絶句した。
アタシの『目で見通す』は…いつもなら視えるはずもないものを映していた。
アタシの目には…真っ赤に染まる地面に倒れているメカクシ団の姿…。
その姿を見て、大粒の涙を零しながら絶叫する緑がかった髪の少年…。
そしてその姿を見て歪んだ嘲笑を見せる黒髪の少年…。
この絶望一色の光景は一体…何を表しているのだろうか。
二人の少年の顔がはっきり認識出来そうな所で…『目で見通す』は発動を止めてしまい、その光景も見えなくなってしまった。
先程の光景は何を表して…まさか予兆だとは言わないよな…。
ふと顔を上げれば、目の前には楽しそうに笑うメカクシ団の奴ら。
こんな奴らが…あんな事になるなんて…まさか有り得ないだろう。
それにアタシはもう…大切な誰かを『二度と』失いたくはないんだ…。
以前は一気に『三人も』失っちまったのに…今度コイツら全員を失ったら…
今度こそアタシは…×××××××××。
もしあれが未来だとでも言うのであれば、そんなのアタシがぶち壊してやる。
例えどんな手段だとしても。絶対アイツのような事にはさせない…今度こそ…。
コスモ「…ご主人？どうかしましたか？顔色悪いですよ？」
A「え？ああ…何でもねえ…。ちょっと疲れちまったからかもな」
コスモ「そう…ですか。まあヒキニートのご主人ですから、疲れるのも当然でしょうし」
A「おい今のは聞き捨てらんねえな？でも否定出来ねえのが辛い…」
危なかった…下手をすればまたぼろを出してしまう所だった。
上手く取り繕えたから良かったもの。
ここで下手して変に気を遣わせたくはない。あれは今の所は胸の内に仕舞っておこう。
…もしあれが本当に予兆だと言うのであれば、こんな日常会話すらも出来なくなってしまうのだろうか。
なんて脳が暗い思考を重ね始めたのを強引に止めさせれば、前を歩く奴らの背を追った。
もうすぐアジトにも着く頃合いだろう。
今日は色々あったはあったが…何とか生きてこれている。
…アタシはアンタの分までちゃんと生きられているのだろうか。
なあ…×××…。
memory58〜新たな依頼…？〜→←memory56〜アジトへ帰還〜
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＊彩葉＊(プロフ) - 最終章についてですが、年が明けると同時に執筆開始していこうと思います〜！ (2021年12月25日 10時) (
レス) id: d15a7c9b5b (このIDを非表示/違反報告)
＊彩葉＊(プロフ) - ユッキーさん» いえいえ〜！喜んでもらえて良かったです！！ (2021年11月3日 22時) (レス) @page40 id: d15a7c9b5b (このIDを非表示/違反報告)
ユッキー - 氷浦貴利名君が出てきただと…!?僕の押しキャラーー!ヽ(=´▽`=)ﾉありがとうございますm(_ _)m (2021年11月3日 17時) (レス) @page17 id: 81b38530d7 (このIDを非表示/違反報告)
＊彩葉＊(プロフ) - さくらもち。さん» ｱｯｱｯありがとうございます…!!!お待たせしてしまって申し訳ない…!!これから更新頑張ります〜!!! (2021年8月23日 1時) (レス) id: d15a7c9b5b (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち。 - 復活おめでとうございますー！待ってました！！更新頑張って下さい！！応援しています！！ (2021年8月22日 23時) (レス) id: be142694a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊彩葉＊ | 作成日時：2021年8月22日 17時
