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心の「火傷」(訂正) ページ8

〜スマイルSide〜

光を貫く闇色の閃光が、敵の胸元を走る。

俺の魔力じゃこれぐらいが限界か...

横を見ると、Nakamuは既に人形兵士に足元を掴まれている。

スマ「くそっ!」

その時、耳元で声がしたと思ったら、

ぶるっくが、俺の前に立っていた。

その瞳の色は、普段の青色ではなく、血気盛んなオレンジ色だった。

怒ってるときの色…!

咄嗟に俺は叫ぶ。

スマ「止めろぶるっく!」

きん「ぶるーく、駄目だ!」

でもぶるっくは聞こえていないのか、両手を重ねた。

上位魔法のポージングだ。

きん「ぶるーく!」

スマ「きんとき、ガードしろ!」

俺はぶるっくを止めるのは無理だと察し、きんときに叫んだ。

ぶる「消えろ」

そして、ぶるっくが小さい罵声を発した途端に、ぶるっくの手から真っ赤な炎が噴き出した。

スマ「ガード!っく...」

俺はかつてないスピードで魔法陣を描くときんときを入れ叫んだ。

紫色の光を放つ魔法陣が作り出すバリアに、ヒビが入り始める。

くそ、やはり最高位魔法に俺のガードじゃ耐えられないか...?

きん「出せ!」

きんときが俺に詰め寄る。なおもぶるっくの出す炎は周囲を焼き続けている。

スマ「わかるだろ、今出たら死ぬぞ!」

きん「でも、Nakamuがっ!」

その言葉を聞いて、俺ははっとした。

Nakamuは氷属性、とてもこんな魔力の強い炎魔法に耐えられるわけが...

俺の動揺は、バリアが割れるという形になって表れた。

スマ「うわっ!」

その時。

「ぶるっく!」

シャークんの声だ。

その声が聞こえたのか、ぶるっくの周りを包んでいた炎が少しずつ解けていく。

炎の中にいるのは、青い目のぶるっく。

きり「スマイル!大丈夫か...?」

きりやんが俺に駆け寄る。

スマ「俺は大丈夫だった...でもNakamuが…」

それを聞いたシャークんはNakamuのところに向かう。

きん「Nakamu…大丈夫...?」

その身体は既に大火傷で、Nakamuの意識はなかった。

きり「マラリア」

きりやんの魔法で火傷は表面的に治ったが、身体内部に負った傷は回復できない。

シャ「ぶるっく...?」

ぶるっくはその場でなにが起こったのか理解しがたい表情で立ち尽くしていた。

その口が少し開かれて、噤まれた。

ぶる「ごめん...僕、また、やっちゃ、った?…」

ようやく発したであろうその声は嗚咽こそ交じっていなかったが切れ切れで。

スマ「ぶるっく…」

ぶる「ごめん...!」

一言だけ言うと、ぶるっくは走って行ってしまった。

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らっきー(プロフ) - ちょっと修正を入れました (2019年5月5日 5時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - ムックさん» 学級閉鎖おめでとう( ;∀;) (2019年1月30日 4時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
ムック - 元気じゃない!弟の方がなぜか元気だよ!咳がヤバい、喉痛い (2019年1月23日 14時) (レス) id: 0c8dec5eed (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - ムックさん» うん…知ってた…。ってか元気だね (2019年1月23日 3時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
ムック - らっきーさん!お知らせだ!私インフルA(多分弟のせい)psメモは友達に言うから友達に渡してくれ (2019年1月22日 16時) (レス) id: fb1e724205 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らっきー | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年11月26日 15時

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