自由という名の束縛 ページ25
少し前。
〜シャークんSide〜
「本当に、言わないんだな？」
シャ「何でお前に俺の親友売らなきゃいけないんだよ。言っとくけど、絶対、俺は裏切ったりしない。それに絶対、あいつらも俺を...俺を裏切らない、そう信じてる」
絶対に。お前には負けない。
でも男はその言葉を聞いた後、狂ったように笑い始めた。
「そうか、なら...俺の魔法にも勝てる、そういうことだな？」
シャ「…あぁ。」
男が口を開く。
「それなら、耐えてみろよ、自分の力にな...」
その言葉が耳に入った瞬間。
シャ「うっ…」
耐え難い痛みが胸に走った。心臓の鼓動する音が聞こえてくる。
スマ『ちょっと、シャケ強すぎぃ...』
なか『おいｗ練習なんだから軽めなのにしてやれよｗ』
シャ「っ！」
俺の頭の中を、いつかの日の記憶が、ページをめくるように流れていく。
きり『何でシャケは紋章持ってるのに、俺は無いの...？やっぱあいつやばいのかな。』
彼の陰口。またいつかの日の、喧嘩した後の出来事。
解っていた。これは幻術だ、幻だって。
なか『俺らは友達だったけど、シャークんは後から着いてきただけでしょ？』
嫌だ、もう止めて...
流れ続ける悪夢から逃れようと俺は思わず手を伸ばした。
胸の激痛は未だ続き、魔具に繋がれている俺の身体が震える。
シャ「止め、て...」
スマ『あいつは、化け物だから』
嘘だ、全部嘘だ！
目の前に現れては消えていく、仲間の、俺を嘲笑う顔や怖がる姿。
嫌だ！こんなこと思ってるなんて、知らなかった...
俺が強い力を使いこなせないばっかりに...俺が弱いから、皆を守ってあげられないのに。
その時、上から声が聞こえた。
「その友達とやらは本当はお前を陰で笑っているじゃないか、なら一緒に来ないか？」
シャ「どういう、こと...？」
「お前の力を、その水晶に注ぐんだ。そうしたらお前はもう自由だ、あいつらに、復讐できる。」
シャ「復讐...」
「俺に協力すれば、お前は最強の力を手に入れられる、力が欲しいだろ？ずっとそれを望んでいたんじゃないか...？」
その答えを言おうとした時、俺の身体を痛みが襲った。
シャ「うわぁぁぁぁ！」
もう、耐えられない。俺は気づけば魔封じだったはずの腕の鎖まで引き契り、
目の前で黒く光る、水晶に手を伸ばした。
早く、自由になりたい。そう思って。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らっきー(プロフ) - ちょっと修正を入れました (2019年5月5日 5時) (
レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - ムックさん» 学級閉鎖おめでとう( ;∀;) (2019年1月30日 4時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
ムック - 元気じゃない！弟の方がなぜか元気だよ！咳がヤバい、喉痛い (2019年1月23日 14時) (レス) id: 0c8dec5eed (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - ムックさん» うん…知ってた…。ってか元気だね (2019年1月23日 3時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
ムック - らっきーさん！お知らせだ！私インフルA(多分弟のせい)psメモは友達に言うから友達に渡してくれ (2019年1月22日 16時) (レス) id: fb1e724205 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
