Dark,and... ページ5
〜BroooockSide〜
「スマイル、スマイルッ！」
あれから僕たちはこの城の罠を抜け、ここまで辿りつきスマイルの悲痛な叫びを聞いた。
嫌な、予感がした。
『俺がお前らを殺すことになる』
あの言葉の理由を。
きりやんが青い顔で重い鉄のドアを勢いよく開けると、僕らの目の前には残酷な光景が広がっていた。
「！」
悍ましい程の黒いオーラと、流れる血、何度も攻撃されたのかわからない、折れた彼の杖。
そして機械に繋がれ痛々しい傷を各所に残した、最後の親友の姿。
彼の身体は弱々しく震え、意識は無く死んでしまったかのように眠っている。
その顔は今まで見たことがない程に酷く歪んでいた。
幸い、敵はいなさそうだった。
「スマイル！？」
僕らはスマイルを助けようと、部屋の中に入ろうとした。けれど。
それが出来ない一人が居た。
「…どうしたの、シャークん？」
彼の顔は青白かった。まるで部屋の中に猛獣でもいるかのように恐怖で身体を硬直させている。
「あ…あれ…」
「？！」
彼は口を押えて過呼吸に成っていて、パニックに陥っていると悟った。
「シャケ？！」
そうか。
シャークんはこの機械が怖いのか。
「きりやんスマイル助けられるか見てて」
「…OK」
きりやんはスマイルのところに走って行った。
「スマイル！しっかりしろっ⁉」
そんな必死な声が聞こえた。
〜シャークんSide〜
スマイルの惨状を見た時、彼が繋がれた機械に憎たらしいほど、
恐ろしい程に見覚えがあるのに気付いた。
「っ！」
隔離されていた幼い頃、何度も何度も実験の度かけられたあの魔法。
それが今、親友に痛みを齎している。
…俺のせいなのか。
そう思った時、どうしようもない恐怖と劣等感が俺を襲った。
逃げたい、今すぐに逃げ出したいと身体を反転させようとする。
が隣にいる2人、目の前にいる彼らのせいなのか解らないが、何故か体が竦んでしまって動かない。
「うっ！」
そうして目の前にいる彼の姿を見た瞬間、記憶の中の俺とその姿が一致した。
とたんフラッシュバックか何かが起こり、俺の記憶が走馬灯のように脳内を流れていく。
胸の奥から気持ちの悪いものが這い上がってくる様な感覚を覚え咄嗟に口を塞いだ。
俺の、俺のせいで。
すると。
「シャークんっ！！」
彼に呼ばれた。
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すみれ - 完結からずいぶん遅れましたけど完結おめでとうございます!とてもいいお話でしたよ!最高のお話ありがとうございました (2022年10月19日 17時) (
レス) @page38 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー(プロフ) - 更新遅れてほんっとにごめんなさい…。ていうか今日の掛けあい分かりにくっ？！ちゃんとスペース開けたのに…。 (2019年7月23日 20時) (レス) id: db40170fca (このIDを非表示/違反報告)
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