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9話 - ご主人に… ページ9

諸「まだ会いに来ちゃダメって言っただろ…」

?「だってAちゃんが見つかったって聞いたら居てもたってもいられなくて!」

諸「だとしても押しかけはダメだ。」





部屋になだれ込んだ男の人3名は、諸伏と言う男の人の前に正座をして何か説教らしい事をされていた。
そんな姿をベットの中でシーツを身体に包まり様子を眺める。なるべく距離を取りながら
時折視線をこちらに向けてくるもその度に注意されて視線を元に戻す

説教されているのを眺めている中、ふと私がここに連れてこられた最初の時を思い出した。
私をご主人と引き離したあの男が居ない





諸「とにかく。今は何も覚えていないし大人数で押しかけても困るだけ」

『…………………ッあ、あの…!』

諸「! な、なに?」

『あっ……ッ…………あの男の人は、居ない…ん、ですか……?』





私の質問に少し考えたような表情をし一瞬だけスッと顔から笑顔が消えた……が、また笑顔を戻し「今は居ないかな」とだけ私に返した。
ただならぬ様子を感じたのか座っている3人は顔を見合わせてる。
でも、私はこの時の表情をよく知ってる
私が、ご主人に1度…外を見てみたいと言った時に見せた表情とそっくりだった。





諸「とにかく、今日は3人とも帰る」

?「景の旦那の独り占めかよー」

諸「そういう問題じゃないからな?ほら行くよ」





乾いた笑いを向け3人の背中を押し部屋を出ていく。
………男性二人は、私の事を知っている様子だった…私の記憶が無いって二人は言っていた。
私はこの姿のままご主人に拾われて、その前の記憶が無い。
私は誰なのか、どこで何をしてどう生きてきたのか、そして彼等とどう言う接点があったのか………

心のどこかで前を知りたがってる私もどこかに居る。

けれど、ご主人との関係が嫌いってわけじゃない。寧ろ好きだ

だから今は
記憶を取り戻すより、ご主人と一緒に居たい……ッッ





『ここから…出なきゃ……ッ』





今ならあの人も居ないし、さっきの男性達はあの人が連れて行った
ここから出るのは今しかない…

ご主人に貰った服を片手にさっき男の人が持ってきたワンピースに袖を通す。
本当なら着たくなかったこの服も、着ておかないと外に出た瞬間目が飛んでくる可能性がある

扉をゆっくりと開き通路に誰もいないことを確認し扉を再び閉める。
今なら少し音を出した程度じゃ気付かれない。

壁沿いに付けられた窓を開け息を殺して窓から飛び降りた。

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ネコ枕 - 景光落ち最高です..話も面白くてすごい好きです!! (1月14日 2時) (レス) @page47 id: eb7a4a6b55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みらい@マサイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mirai1212  
作成日時:2023年12月6日 19時

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