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44話 - ただいま ページ44

『ぇ、えっと…その………た…ただいま……?』





全てが終わった私は景と一緒に皆が待つ部屋へと戻った。
私達の姿を視界に捉えた皆はギッと軋む音がなるほどの勢いでソファーから立ち上がる。
今まで会っていたはずなのに、久しぶりに会う感覚に気まずさが現れてまともに皆の顔が見れなかった…
ヘラッと力のない笑みを浮かべゆっくりと景の後ろに隠れる





松「んで隠れんだよ!」

『あぅっ……だ、だってぇ…………なんか、恥ずかしい……何か反応してくれないからぁ!』

諸「あ〜もう、Aも隠れない!皆も何か反応してやってくれ。」

『わわッ…!ひ、景ッ押さないで……っ!』





景に背中を押され皆の前にズイッと押し出される。
隠す物が無くなって、私は両腕で顔をガードし顔を隠す





萩「……A」

『ッ…!』

萩「おかえり。A」

『あッ……ぅ…………あり、ッ、ありがとうッ』

萩「……にしても変わんないよな〜…本物か?」

『本物に決まってんでしょ!』

萩「なら抱きしめてもいい?」

『え、その区別方法おかしくない』

萩「おかしくない!昔はよく抱きしめ合ってただろ〜」

『うん。してないかな?あれは萩の一方的だったじゃん!』

萩「そんなこと無かっただろ。Aも萩〜って言って抱きついて来てただろ〜」

『何処がよ!私の記憶がなかった事をいい事に嘘八百並べて……だいたい萩はあッッ…!』

降「おかえり…ッ……A」





萩とワーワー言い合いをしていたら急に視界が暗くなり瞼をパチパチと開閉した。
暗い視界の中、斜め上でズッと鼻の啜る音と、上擦った小さな声が聞こえてきた。
その声の正体が、温もりが…零だと認識するのにそう時間は掛からなかった。





『ただいま、零』

降「ちゃんと、僕が……分かる、ん…だな…………」





分かるよ…
零の事ならなんでも分かるよ……
だって、ずっと好きだった人の声だもの………





『忘れるわけ……って、忘れてたんだっけ、みんなの事』

降「ッ……ふははッ、あぁ、そうだったな」





笑いながら見せた好きな人の顔は、涙で濡れていた

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ネコ枕 - 景光落ち最高です..話も面白くてすごい好きです!! (1月14日 2時) (レス) @page47 id: eb7a4a6b55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みらい@マサイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mirai1212  
作成日時:2023年12月6日 19時

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