42話 - 呼び戻して ページ42
誰かが何か言っているけど、何も聞こえない…
この映像は、私の過去の記憶なのだろうか………
凄く楽しそう…キラキラしてて闇なんて微塵も感じない程、、、私にもこんな経験が出来たら……。凄く羨ましい………
ぼんやりと上から眺めていたら、笑っている私の映像が闇に包まれていく。
黒い靄が全体に掛かり、黒から灰色に…そして白に変わった。
映像が切り替わり何もない真っ白なベットで両手足を縛りつけられた私の姿が映った。
そんな私の目には、光が灯されていなかった…
(「トニックの状態は」)
(「特に変化はないわ。今回も無事に制作できたようね。」)
(「ったく…警察の犬に嗅ぎつけられて、まさか捕まえて被検体にするなんてな〜…上も思い切ったもんだ」)
(「これで噂になってねぇもんだからあいつらは異常だな」)
(「ちげぇねぇ」)
そんなセリフと共に私の目を塞ぎ、腕に何かを注入する。
その瞬間グラリと視界が揺れ映像が切り替わる
(「まさかトニックが手に入るなんざ思いもよらなかったなぁ…それもこれもシェリーが行方をくらましたおかげか……。あぁ…俺のトニック……俺だけの………」)
私の腕を掴み首筋に顔を埋め強く息を吸い上げた。
身体を隅々まで調べつくそうと着ていた衣類を全て脱がし、舌なめずりをしながら上から下に触っていく。
気を失っているであろう私は抵抗する事もなくされるがまま…そんな場面を見たくなくて瞼をギュッと強く閉じた。
(『……私は、汚れたの。捕まった時から私の人生は狂った』)
『……そんなことない…景も、皆も私を受け入れてくれた…!』
(『何も知らないから景達は私を受け入れた。穢らわしい…体も、心も…穢れてる』)
『違ッ……私は違う…!』
(『傍に居る資格なんてない。』)
諸「Aッ…!!」
『ッあ……』
パッと、急に視界が開け黒かった全てが明るい色で包まれた。
両肩を捕まれ……真っ直ぐに私を見つめる瞳が、私を呼び戻した
諸「資格なんて関係ない。"オレ" が "A" と居たいんだ……Aは綺麗だよ…穢れも知らない、綺麗なままだ」
『違う…ッ……私は、穢れたのッ…………何もかもが汚くて触れられる資格なんてな───ッ!』
諸「綺麗だよ。Aは……でないと、こんなこと出来ないだろ。」
額をコツンと合わせられ、遠かった視線が近くなった……
私は、今……景に、キスされた…
466人がお気に入り
「名探偵コナン」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ネコ枕 - 景光落ち最高です..話も面白くてすごい好きです!! (1月14日 2時) (レス) @page47 id: eb7a4a6b55 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みらい@マサイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mirai1212
作成日時:2023年12月6日 19時