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38話 - 記憶の発作 ページ38

コ「安室さんから聞いた所によると、多分灰原の事だと思うから案内はする。でも、灰原に何かしたらただじゃ済ませねぇからな。」

諸「大丈夫。何もしないよ……Aに害を加えないならな」

コ「…それならいいけど…………はい、ここが灰原の部屋だよ。と言っても実験室みたいなところだけど」





コナンくんと景が話している中、少しピリリとした空気に包まれながら私は湧き上がる異物感を抑えるので必死だった。
案内された部屋に近づくにつれ、匂いが強くなり私の中の気持ち悪さがグルグルと渦巻き始める。
不安もあるが怖さの方が勝り、握る手の力をさっきよりも強くなる





コ「念の為僕も同席するけど、居ない物として扱ってくれて構わないから…………っし、灰原ー開けんぞ〜」





ドクドクと心臓が騒がしくなり握り潰されている感覚が襲ってくる。
景の手を強く握り腕をギュッと抱き締める。

妙にスローモーションに見え、ゆっくりと扉が開いた。その瞬間、嗅いだことのある匂いに身体が震えた
開いた扉から見えた小さな身体……見たことのある髪色………
パソコンに向かっていた身体がこちらに振り向いた───





───────ドクンッ…!!





『ぁッ……っ、はッ………ッ……ぁ…………ハッ…ぁ……ッッ』

コ「灰原、前に俺が言ってたのがこのお姉さ───」

灰「……トニック。」

『ヒッ…!』

諸「Aッ!」





"トニック" ……何故かそう呼ばれた瞬間足の力が抜けペタリと床に座り込む。

分からない。この子が怖いッ……嫌ッ、やだ、ッ…!逃げないとッ……逃げなきゃまた…ッッ!





『やッ……やだッ!離してッ…!!』

諸「A!落ち着いて!オレだから!大丈夫だ!」

『もう嫌だッ…!私はッ……ど、うぶつじゃッ、なッ………いや…っ……やだぁあッ…!!』

諸「ッッ…!お前らは!お前らはAに何したんだ!!」





暴れまくる私を腕の中に収めながら、あの子に声を荒らげる景。
私は、抵抗を続けるもびくともしない相手にどんどん涙が溢れてくる

怖い、全てが怖い。匂いも空気も、声も何もかも……怖い…

カヒュッと喉が擦れ息が止まる。





諸「Aッ、大丈夫……ゆっくり息を吸って。オレだけを意識してゆっくりだ………そう…」

『ぅ……ッ……スッ………ハッ……ァ…』





男の人の声に合わせ息を吸った。相手の心臓の音が私を落ち着かせる。
フワッと身体が浮いたかと思うと、男性は何かを告げ私を抱えてその場を離れた

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ネコ枕 - 景光落ち最高です..話も面白くてすごい好きです!! (1月14日 2時) (レス) @page47 id: eb7a4a6b55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みらい@マサイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mirai1212  
作成日時:2023年12月6日 19時

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