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17話 - 恋心の説得 ページ17

諸伏side





『もうッ……もう私に関わらないで……』

諸「A……。」

『お願いだから…放っておいて……私はご主人と居たいの……』

諸「A……。オレは君と一緒に居たいと思ってるよ誰でもない君と」

『………わっ……私は、そう…思わない…ッ』

諸「あの日、オレがAに言った言葉、覚えてる?
"Aの居るべき場所に帰す"って……オレは、Aがずっと好きだった……Aがオレ達の前から消えてしまったあの日よりずっと前から」





振り払われた手を胸元に添え目を閉じる。

きっと一目惚れだった。
警察学校時代、女性は男性と分けられる事が殆どでAが俺たちの班に組み分けられた時彼女の瞳に惚れた
真っ直ぐで芯があって凄く綺麗で…その瞳にオレだけを映して欲しいって……
事件の事に囚われていたオレを救ってくれた言葉……Aに返すよ





諸「オレは、Aが抱える全てを受け入れる。Aは、オレが必ず幸せにするから」

『ッ…』

諸「A。オレは君を────」

『やめてッ……!!』





両耳を塞ぎ強く閉ざされる
完全にオレを否定している訳じゃなく何かに襲われ逃げているみたいに塞ぎ込む





『私をAでなんて呼ばないで!私は…私の名前はAなんかじゃない!私は "トニック" なの!ご主人が私に付けてくれた大切な名前なのッ…!!』

諸「トニック…… ! まさかA!」

『やめてッ!もう放っておいてッッ!!……もう…………もう邪魔しないでよ……』

諸「ッ…!」

『私は…ご主人と、遠くに行くの……誰も居ない2人だけで………もう邪魔しないで…、私を……私で居させてよ……』





今にも泣きそうな表情をオレに向けゆっくりと涙を流した
そんなAに触れて、抱き締めて、撫でてやりたくてAに手を延ばす





降「景!奴が戻る!」

諸「クソッ…………A!」

『っ…!』

諸「Aが誰かを好きでも、オレはずっとAが好きだから」

『ひゃ…ッ』





Aの手を掴み引き、掌に唇を落とした。
キスされた手を勢いよく引かれふとAの顔に視線を送ると頬を赤く染め流していた涙を止めていた。

大丈夫。
オレの役目はAの心を動かす事…

Aがオレの言葉に反応してくれたのなら……絶対に取り戻す事ができる





諸「A。現実から背を向けないでくれ……その先がAの幸せになるから」





ガチャッと向かいのノブが回りオレは窓枠を軽く蹴り上げ飛び降りた

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ネコ枕 - 景光落ち最高です..話も面白くてすごい好きです!! (1月14日 2時) (レス) @page47 id: eb7a4a6b55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みらい@マサイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mirai1212  
作成日時:2023年12月6日 19時

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