検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:14,743 hit

episode9 side登坂 ページ12

.









.









.
もう、女はいらない_________




そう誓ってから3年。
俺は傷を癒すが如く仕事にのめり込んだ。

若いながらに係長まで任されるほどになれた。そんな自分をよく思わない奴がいることは重々承知だ。でも、それだけの努力はしてきたという自負はある。


すっかり忘れられたつもりだった。
でも、どこかまだ心が痛む時がある。

何がいけなかったんだろうか、どこで道を踏み間違えてしまったんだろうか。何度考えたところで、欲しい答えは闇に葬られたまま。本当は答えなんてものは存在しないのかもしれない。俺は俺なりに、ちゃんとアイツのことを愛していたつもりだった...

でもいつの日からか、2人の歯車はガタガタと小さな音を立てながらズレ始めていた。ソレが完全に狂ってしまうまで、俺は少しも気付くことが出来なかった。


今でも考える。
俺はアイツに``明日香``に何がしてやれたんだろう。


それが分からないから、また相手を傷付けてしまうんではないかと思う。
...というのはただの口実で、ただ自分に一歩を踏み出す勇気がないだけだ。俺は臆病な人間なのかもしれない。

episode10 side登坂→←episode8 side登坂



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.0/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さえ | 作成日時:2019年5月26日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。