第23話 ページ23
幸「姉さ〜ん、来たよ〜」
貴「いらっしゃい、幸」
幸「って、何この大量の折り紙!」
幸は入ってくるなり、ベッドに散らばった折り紙を紙袋にしまった。
貴「ねぇ幸」
幸「何?」
貴「恋って、したことある?」
ピタッ、と幸の動きが止まった。
が、すぐに動き出した。
幸「まだしたことない。
突然どうしたの?」
貴「いいえ、何も」
幸「まさか誰かに恋したとか?」
私はクスッと笑った。
貴「そうかも」
幸「は!?誰!?」
貴「それは教えない」
幸「なんで?!」
貴「怒るから」
幸は口をへの字に曲げた。
幸「怒んないから教えてよ」
貴「ほんとに怒らない?」
幸「うん」
私はポケットから花の折り紙を出した。
貴「この人」
幸「…は?」
貴「とっても優しくて、明るい子なの」
幸「この折り紙が?」
貴「そう」
幸はさらに口をへの字に曲げた。
私はそんな幸の頬をつねった。
幸「いたっ!」
貴「なーんちゃって。
からかってごめんね」
幸「嘘なの?恋も?」
貴「ふふふ」
幸「ちょっと姉さん…」
貴「あ、そうだ、冷蔵庫に幸の好きなもの買っておいたの」
幸「話逸らさないでよ…」
私はそっと幸の頭を撫でた。
貴「大好きよ、幸」
幸「突然何?」
貴「何も」
幸「今日の姉さん変だよ?」
貴「そんなことないわ。
機嫌がいいだけ」
そう、機嫌がいいだけ。
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華ヶ崎レオ(プロフ) - みこはんさん» ありがとうございます!とっっっても嬉しいです!初めはこんな結末じゃなかったので、大丈夫かなと心配でしたがそう言っていただけて安心しました!(*´-`*) (2017年8月1日 0時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
みこはん(プロフ) - 何回見ても泣けます(´;ω;`)たった36話でここまで中身の濃い小説はなかなか見ないので凄いと思いました!次の作品も楽しみにしてます。 (2017年8月1日 0時) (レス) id: af3c32f75f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華ヶ崎レオ | 作成日時:2017年7月17日 22時