598話 頭から離れない言葉 ページ48
カリムの登場に驚いたのはジャミルだった。
ｼﾞｬﾐﾙ｢え？！
お前、もう寝てたはずじゃ？
どうして、1人でフラフラ出歩くなといつも言っているだろう。もしまた、誘拐されでもしたら。｣
ｶﾘﾑ｢心配症だなジャミルは。大丈夫だよジェイドも一緒だったし。｣
ｼﾞｬﾐﾙ｢は？ジェイド？｣
ｼﾞｪｲﾄﾞ｢はい。ずっとカリムさんのそばにいましたよ。｣
ｼﾞｬﾐﾙ｢！！！｣
ｼﾞｪｲﾄﾞ｢カリムさんは本当に親切な方ですね。
色々と丁寧に教えてくださって。｣
その言葉に勘のいいジャミルは怪しむようにジェイドを睨む
ｼﾞｬﾐﾙ｢お前、カリムに何をした。｣
ｼﾞｪｲﾄﾞ｢なに、とは？
僕達はただ楽しくお話していただけですよ。ね、カリムさん。｣
ｶﾘﾑ｢うん。物置を案内しただけだぜ？｣
ｼﾞｬﾐﾙ｢っ！！…戻ろうカリム｣
ｶﾘﾑ｢え、なんだよ急に。｣
ｼﾞｬﾐﾙ｢いいから、部屋に戻るぞ｣
そう言ってカリムを引っ張って言ったジャミル
ジャミルのことが気になったが、
フロイドが言っていた
『今は面白いから一緒にいるしつまんなくなったら一緒に居なくなるってだけ。』
その言葉が頭から離れない。
貴｢……｣
不安な中、気を紛らわすように柵からスカラビアの夜空を見上げていると、隣に誰かの温もりを感じる
ﾌﾛｲﾄﾞ｢なぁにそんな顔してんの？｣
それはフロイドで、またあの言葉が蘇る。
貴｢……別に。なんでもないわ。｣
隠すように笑って見せたけど、彼にはもう全て読まれていた様で、
ﾌﾛｲﾄﾞ｢オレたちの話、聞いてる時からずっとその顔してた。｣
そう言って頭を撫でるフロイドの手に自分が震えていた事に気がついた。
そんな私をあやす様に彼の胸に引き寄せられる。
ﾌﾛｲﾄﾞ｢大丈夫だよ。
離れて言ったりなんかしないよ。
約束したでしょ。
もしAが人魚姫みたいに声を失っても、動けなくなっても、
オレはAのそばにいるよ。｣
嬉しいのに、泣きそうなくらい優しいその声も全部、嘘つきな私には陸で溺れたように苦しい。
貴｢……ありがとう。｣
…ごめんね、嘘ついて…
そんな言葉をまた、裏に隠して
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のん - すっごく面白かったです！ (2022年3月25日 19時) (
レス) @page38 id: 509edc9681 (このIDを非表示/違反報告)
ヒスイ(プロフ) - 玲さん» 玲さん！コメントありがとうございます！！更新頑張りますっ！！ (2021年12月2日 21時) (レス) id: a217f5439d (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 毎日、更新を楽しみにしてみています。これからも頑張ってください！ (2021年12月2日 19時) (レス) id: 7e4c77a810 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒスイ | 作成日時：2021年11月26日 23時
