愛〜家族編

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?｢本当に顔ちっちゃいねー君。かわいぃー｣

…何この人。
バスケのボールを両手で抱きしめて下から覗き込んでくる金髪に少しだけ警戒心で離れてみる。

｢赤崎 Aちゃん！だよねー？あ、もしかして警戒してる！？｣

名前まで知られているらしい…

けれど、私も何故かこの人に見覚えがある気がする。どこだっけ…えっと…思い出すのは校門で…


『アマルと一緒にいた人…』

昨日、帰るのを邪魔された時にいたのを思い出した。


｢あったりー！覚えていてくれて嬉しいよー！！｣


本当に嬉しそうなその人はニコニコしながら周りをぶんぶんと走っている。犬か。

｢でも意外だったなー｣

『え？』

｢新入生代表の挨拶までした優等生が、兄のこと呼び捨てで呼ぶなんて｣

『あ…』

｢アマちゃんと仲悪いの？？｣

『そんなこと…ないです』

｢ふーん。｣


そう言うと興味が無くなったのか手元にあったボールと一緒に動き出したと思ったら飛び跳ねる。真っ直ぐ伸びた手から飛び出したボールは綺麗にゴールへと収まっていく。

先程とは違い柔らかくゴールへ吸い込まれるボールとやはり、重力なんて関係ない様子で地面に降り立つ先輩。


｢俺はお兄ちゃんのお友達の木村 アキラだよ。｣


クシャッとした笑顔が印象に残った。

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